エヌエヌ生命が販売している保険商品「生活障害保障型定期保険クオリティプラス」は、死亡保障に加えて、所定の生活障害状態に備えられる点が特徴の定期保険です。
法人契約で役員等を被保険者とする設計で、大きめの保障を検討する場面で比較対象となることがあります。
この記事では、生活障害保障型定期保険クオリティプラスの保障内容と、検討時の注意点を中心に解説します。
商品概要
ここでは、エヌエヌ生命「クオリティプラス」の商品概要を確認します(取扱いは加入時点の条件や設計により異なる場合があります)。
基本内容
| 商品名 | クオリティプラス |
|---|---|
| 引受保険会社 | エヌエヌ生命 |
| 契約形態 | (例)契約者:法人 被保険者:役員 保険金受取人:法人 ※契約形態・受取人の指定は設計により異なる場合があります |
| 保険期間 | 70~92歳満了(歳満了のみ) |
| 契約年齢 | 15~80歳 |
| 保険金額 | 50万円~9億円(単位:10万円) |
| 保険料払込期間 | 55~95歳満了(歳満了のみ) |
| 保険料払込方法 | 年払、半年払、月払から選択 |
| 保険料払込経路 | 口座振替扱、振込扱、団体扱、特別団体扱、集団扱から選択 |
| 付加できる特約 | 指定代理請求特約 |
支給される給付金または保険金
| 保険金・給付金 | 支払事由 | 受取人 |
|---|---|---|
| 死亡保険金 | 保険期間中に死亡した場合 | (契約内容による) |
| 生活障害保険金 | 保険期間中に所定の条件に該当した場合 | (契約内容による) |
※保険金(給付金)の受取人は、契約時の指定(契約形態)によって異なります。
生活障害保険金の支払対象となる主な条件
生活障害保険金は、保険期間中に所定の高度障害状態に該当した場合、または所定の生活障害状態が180日以上継続し、医師から終身回復の見込みがないと診断確定された場合など、契約で定める条件を満たすときに支払われます。
なお、生活障害の判定基準は公的介護保険制度の要介護認定等とは異なります。
- 所定の高度障害状態に該当した時
- 所定の生活障害状態が180日以上継続し、医師から終身回復の見込みがないと診断された場合
また、死亡保険金と生活障害保険金を同時に受け取ることはできません。支払対象となる保険金の区分や手続きは、契約内容により取扱いが異なるため事前に確認しておくことが重要です。
付加できる特約
指定代理請求特約
法人契約で役員等を被保険者とする設計では、事故や病気などの事情により、本人が請求手続きを行えない場面も想定されます。
指定代理請求特約は、そのような場合に、あらかじめ指定した指定代理請求人が、被保険者(保険金受取人)に代わって保険金等を請求できるようにするための特約です(対象となる手続きや条件は契約内容によります)。
エヌエヌ生命「クオリティプラス」のポイント
ここでは、検討前に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
保険金の対象となる「生活障害状態」は主に2つ
生活障害保険金の支払対象となる条件は主に2つで、所定の「高度障害状態」に該当した場合、または所定の「生活障害状態」が該当日から180日以上継続し、医師から終身回復の見込みがないと診断確定された場合などです(詳細は契約内容によります)。
保険金支払いの対象となる「生活障害状態」とは、要介助または認知症のいずれかに該当した時を指します。
要介助
「歩行」の全介助または一部介助の状態。
さらに、「衣服の着脱」「入浴」「食物の摂取」「排泄」のいずれかの2つ以上が全介助または一部介助の状態に該当した場合に、要介助と見なされます。
認知症
器質性認知症、かつ、意識障害のない状態において見当識障害があると診断された場合に該当します。
契約者貸付は資金準備の手段として活用できる一方、条件確認が重要
クオリティプラスを含む生命保険では、契約者貸付制度を利用できる場合があります。契約者貸付制度は、解約返戻金の一定の範囲内で借入できる仕組みで、急な資金需要が生じた際の資金準備として活用されることがあります。
また、状況によっては、金融機関で新たに借入を行う場合と比べて資金を用意しやすいことがあります。ただし、貸付金には所定の利息がかかり、借入上限や取扱い条件もあるため、利用可否・条件を確認したうえで検討します。
なお、設計例によっては、保険期間満了時付近で解約返戻率が大きく低下し、満了時点では0%となるケースがあります。解約返戻金の水準や推移は設計により異なるため、活用できる時期や金額は設計書で確認しましょう。
税務処理は「ピーク返戻率」等で区分される(表はあくまで目安)
法人契約の税務処理は、ピーク時の解約返戻率等により取扱いが分かれます。下表は目安であり、実際の判定・期間(資産計上期間/取崩期間等)は契約内容で変わります。
保険料と解約返戻率
性別・年齢:男性・55歳
保険期間/保険料払込期間:95歳満了
保険金額:1億円
年払保険料:4,291,700円
※保険料は資料作成時の計算基準値としております。
| 経過 年数 |
年齢 | 死亡・ 生活障害 保険金 |
保険料 累計額 A |
解約 返戻金額 B |
単純 返戻率 B/A |
|---|---|---|---|---|---|
| 1年目 | 56歳 | 1億円 | 4,291,700円 | 1,230,000円 | 28.65% |
| 5年目 | 60歳 | 1億円 | 21,458,500円 | 14,790,000円 | 68.92% |
| 9年目 | 64歳 | 1億円 | 38,625,300円 | 27,950,000円 | 72.36% |
| 10年目 | 65歳 | 1億円 | 42,917,000円 | 31,150,000円 | 72.58% |
| 11年目 | 66歳 | 1億円 | 47,208,700円 | 34,070,000円 | 72.16% |
| 15年目 | 70歳 | 1億円 | 64,375,500円 | 45,110,000円 | 70.07% |
| 20年目 | 75歳 | 1億円 | 85,834,000円 | 57,380,000円 | 66.84% |
| 40年目 | 95歳 | 1億円 | 171,668,000円 | 0円 | 0% |
税務処理について
| ピーク時の 返戻率 |
項目 | 取扱 |
|---|---|---|
| 50%以下 |
資産計上不要(全額損金算入)
|
|
| 50%超 70%以下 |
資産 計上 期間 |
保険期間開始~前半4割期間 ※一の被保険者につき年換算保険料相当額の合計が30万円以下等の場合、取扱いが変わることがあります |
| 資産 取り崩し 方法 |
前半3/4期間経過後から均等取り崩し | |
| 資産 計上 割合 |
支払保険料×0.4(6割損金算入) | |
| 70%超 85%以下 |
資産 計上 期間 |
保険期間開始~前半4割期間 |
| 資産 取り崩し 方法 |
前半3/4期間経過後から均等取り崩し | |
| 資産 計上 割合 |
支払保険料×0.6(4割損金算入) | |
| 85%超 | 資産 計上 期間 |
① 保険期間開始~解約返戻率ピーク時まで ② ①の期間経過後において、年換算保険料に対する解約払戻金の増加割合が0.7を超える期間があれば、保険期間開始からその期間の終わりまで ③ ①または②の期間が5年未満の場合は、5年間 (保険期間10年未満の場合は、保険期間の1/2期間) |
| 資産 取り崩し 方法 |
解約返戻率のピーク年度経過後から均等取り崩し | |
| 資産 計上 割合 |
当初10年間:支払保険料×ピーク返戻率×0.9 11年目以降:支払保険料×ピーク返戻率×0.7 |
損金算入の割合は、ピーク時の解約返戻率によって変わります。
さきほどの例であれば10年目72.58%がピークとなる前提のため、資産計上期間中は保険料の4割が損金として経理処理できる区分に該当するとされています。
資産計上期間・取崩期間の判定を含め、詳細は保険会社の資料および顧問税理士等に確認してください。
こんな方におすすめ
エヌエヌ生命の「生活障害保障型定期保険クオリティプラス」は、例えば以下のようなニーズがある場合に選択肢となることがあります。
- 万が一(死亡)だけでなく、所定の生活障害状態にも備えたい方
- 大きめの保障額で、経営上のリスクに備える設計を検討したい方
- 契約者貸付なども含め、資金準備の手段を確認したうえで検討したい方
保険金額や保険期間、生活障害の判定基準、受取人の指定、税務処理の考え方などは契約内容で変わります。目的(事業保障、弔慰金・死亡退職金の原資、資金繰りの備え等)に合うか、設計書を取り寄せて複数案で比較することが大切です。
資料請求や比較検討の相談先として、取扱代理店で商品説明や設計の確認を行う方法もあります。取扱商品や提案内容は相談先・契約条件により異なるため、希望条件(目的・保険金額・保険期間・予算など)を伝えたうえで確認しましょう。
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