さまざまな保険会社が法人保険を販売していますが、その中でも大同生命は中小企業向けの保険商品を豊富に取り揃えており、企業のニーズに応じた保障を提供しているのが特徴です。
本記事では、保険会社としての大同生命の特徴と、販売している法人保険を紹介します。
利用者の口コミやタイプ別の商品一覧、保障内容についてわかりやすく解説するので、法人保険をお探しの方、大同生命の法人保険を検討中の方はぜひ参考にしてください。
大同生命の基本情報

大同生命(大同生命保険株式会社)は、大阪と東京に2つの本社を持つ生命保険会社です。創業120年を超える老舗企業で、「加入者本位・堅実経営」を社是としています。
会社概要は以下の通りです。
会社名 | 大同生命保険株式会社 |
---|---|
代表取締役社長 | 北原 睦朗 |
本社所在地 | 大阪本社 〒550-0002 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目2番1号 |
東京本社 〒103-6031 東京都中央区日本橋2丁目7番1号 |
|
従業員数 | 内務職員3,202名 営業職員3,628名(2024年3月末現在) |
創業年月日 | 1902年7月15日 |
設立年月日 | 1947年7月14日(相互会社としての法人設立日) |
資本金 | 1,100億円 |
事業の内容 | 生命保険業など |
企業としてのポリシーや考え方
生命保険会社の多くが個人向け市場をメインとする中、大同生命は中小企業向けの生命保険を事業の中心にしているのが特徴です。
1971年、大同生命は他社に先駆けて経営者向け保険の取り扱いを始め、現在は新規契約高の98%を中小企業市場が占めています(2023年度)。
「中小企業の経営者とその家族の安心を支える」という理念のもと、企業の持続的な成長を支援する保険商品を開発・提供しており、健康経営の推進や事業承継支援など多様なニーズに対応しています。
利用者の評判
大同生命の法人保険は、中小企業の経営者や経理・総務担当者から高い評価を受けています。
以下は、実際に大同生命の法人保険に加入した人の口コミです。
充実した保障内容が気に入っています
仕事の取引先に代理店の人を紹介されて、こちらの保険に加入しました。
代理店の人の説明は丁寧で、分からないことや不安なことなどにひとつひとつ答えてくれました。
長生きをした場合でも保障が一生涯続くことと、死亡時には遺族が受け取った保険金を非課税枠として相続税の軽減に活用できることが、終身保険を選んだ理由です。加入する際には他社の同タイプの保険商品と比較・検討しましたが、こちらの保険の内容は自分に適切なものだと判断しました。
満期の保険金や配当金などは設定されていませんが、その分だけ保障が充実しているところが気に入っています。
終身保険
ライトで便利な保険です。
どんどん使い勝手が良くなるように工夫がされています。初めは保険金請求の時も診断書などの提出が必要で時間がかかり、それでもちゃんと通るか不安でしたが、今は日帰り入院であっても、入院日数がわかる領収書や診療明細書があれば即申請ができるようになり、保険金が支払われるまでの時間がとても短くなりました。たとえ保険金が入るとしても入院準備には前もってたくさんのお金が必要となるので、素早い給付はとても助かります。大変気軽に入れる保険ですが、頼りにできるよいものです。
定期保険 Lタイプα
入ってて良かった
会社の勧めでなんの気なく入っていたのですが、急に思わぬ入院をすることになり保険金を受け取ることができました。
入ってて良かったと正直思いました。受け取りまでの手続きはとてもスムーズでした。退院後も継続して契約しています。
保険料に関しても他社さんと比べお得な気がします。他の大手生命保険だと、しょっちゅう営業の電話があったり訪問されたりで面倒だなんて話をきましたが、そんなこともなく、必要なときに必要な手続きをすればいいかんじでした。
重大疾病保障保険 Jタイプ 無解約払戻金・無死亡給付金型
充実した保障内容と、老舗企業ならではのきめ細やかなサポートが魅力であり、満足度の高い保険会社といえます。
【タイプ別】大同生命の主な法人保険一覧

大同生命の保険商品は、法人・個人事業主に向けた「事業向け」と、経営者自身の「個人向け」の両方に活用できるものが販売されています。
ここでは、大同生命の代表的な法人保険をいくつか紹介します。
定期保険
Lタイプα
大同生命「定期保険 Lタイプα」は、保険金額・保険期間をオーダーメイドできる法人保険です。解約払戻金抑制割合を指定することで、保険料と解約払戻金のバランスを調整できます。最長100歳までの長期保障に対応しており、契約者の希望に応じて保険期間の設定が可能です。
死亡保障を中心に、重大疾病、重度の身体障がい、入院、勇退、健康経営への取り組みなど、さまざまな目的に対応しています。
Rタイプ
大同生命「定期保険 Rタイプ」は、死亡や所定の高度障がいに対応したシンプルな法人保険です。更新型(5年・10年)で、保険期間は最大で80歳まで継続できます。
更新時、医師の診断が原則不要なので継続しやすくなっています(優良体割引を申し込む場合は必要。また、更新時の年齢で保険料率を再計算するため、保障内容が同一の場合は通常保険料が高くなります)。
当面の保障を確保しつつ、一定期間ごとに見直しを考えたい場合に向いているプランです。
Dタイプ
大同生命「定期保険 Dタイプ」は、保険金額が毎年減少する「逓減型※」の法人保険です。保険期間は5年間で、最長80歳または85歳まで保障を継続できます。
※一般的な逓減型定期保険は、他の定期保険や終身保険より保険料が割安になる傾向があります。
当面必要な保障を確保したうえで、時間の経過とともに減少する保障ニーズに対して合理的な保険金額を確保可能です。
また、保険金額だけでなく保険料も減少する「保険料逓減型」もあります。
終身保険
終身保険(無配当終身保険)
大同生命の「終身保険(無配当終身保険)」は、一生涯の保障を確保しつつ、将来的な資金需要にも対応できる柔軟性を持った保険商品です。
死亡や高度障がいに対する保障のほか、契約年数に応じて解約時には一定の解約返戻金が受け取れるため、いざというときの資金準備や老後の生活費の一部として活用することも可能です。
保険料が一定のため、将来的なコスト増加の心配がなく、長期的な資金計画が立てやすくなります。
年金保険
個人年金保険
大同生命の「個人年金保険」は、老後の生活資金を計画的に準備するための保険商品です。契約時に、「確定年金」と「終身年金」のいずれかを選択できます。
- 確定年金:10年間、確実に年金を受取可能。
- 保証期間付終身年金:10年間の保証期間後も、生涯にわたり年金を受け取れる。
万一の際の保障もあり、年金開始前に被保険者が亡くなった場合、死亡給付金が支払われます
疾病・医療保険
重大疾病保障保険 がんステージ限定型 Jタイプ
大同生命「重大疾病保障保険 がんステージ限定型 Jタイプ」は、経営者や個人事業主ががん・急性心筋梗塞・脳卒中といった重大疾病に備えるための保険商品です。
特に、がんの中でもステージⅢ・Ⅳ期の重篤ながんに重点を置いた保障設計となっています。また、原則として付加される「Jワイド特約」により、ステージⅠ・Ⅱ期のがんや上皮内がん、皮膚がんなど、比較的軽度ながんににも対応しています。
がんだけでなく、急性心筋梗塞や脳卒中により所定の状態になった場合にも重大疾病保険金が支払われ、疾患による長期療養や就業不能リスクに対応します。
一時金型Mタイプ
大同生命「一時金型Mタイプ」は、経営者や従業員が病気やケガで入院した際に、入院日数に応じた一時金を支給する法人保険です。入院日数が所定の日数に達した場合、選択した入院一時金額に応じて段階的に一時金が支払われます。
企業のニーズに応じて、1回の入院で最大31日分を保障する「短期入院保障型」と、最大151日分まで保障する「長期入院保障型」から選択可能です。
例えば、1日目で20%、6日目で30%、16日目で50%、31日目で100%の一時金が支給されます。長期入院保障型を選択した場合、61日目以降も一定の条件で100%の一時金が支払われます。
介護保険
終身介護保障保険 介護リリーフα
大同生命「終身介護保障保険 介護リリーフα」は、認知症を含む要介護状態に備えるための終身型の法人保険です。公的介護保険制度の「要介護1」から保障が開始され、軽度な要介護状態でも保険料の払込が免除されるなど、介護リスクに幅広く対応しています。
ニーズに合わせて保険料の払込期間を選択可能で、低廉な保険料で一生涯の保障を確保できる「終身払込プラン」や、一定期間内に保険料の払込を終わらせる「短期払込プラン」があります。
健康増進型保険
健康増進型保険 会社みんなでKENCO+
大同生命「健康増進型保険 会社みんなでKENCO+」は、従業員の健康増進と企業のリスクマネジメントを同時にサポートすることを目的とした法人保険です。死亡や重大疾病、障がいなどのリスクに備えるとともに、健康経営の推進を支援する特典が組み込まれています。
- 保険料割引:被保険者の1日あたりの平均歩数が8,000歩以上の場合、翌年の保険料が割引。
- KENCO応援ポイント:歩数基準達成と健診結果の登録により、健康関連商品と交換可能なポイントが付与。
非対面での申込手続き(スマートフォンやパソコンからの手続き)が可能であり、専用の引受基準を導入しているため、従来商品よりも加入しやすくなっています。
販売停止になった商品
2019年2月、国税庁が法人契約の定期保険に関する税務取扱の見直しを発表したことにより、節税効果を強調していた法人保険の多くが販売されなくなりました。
大同生命も例外ではなく、「半損」や「全損」※と呼ばれる節税保険が販売停止になります。
※半損は保険料の半額、全損は全額を損金算入できる商品のこと。税制改正後、半損や全損の適用ルールが厳しくなり、税務上のメリットが大幅に低下した。
一方で、新しい税務取扱の内容が公表されてからわずか3日後、新ルールに対応しつつ企業の保障ニーズをカバーする新商品を発売。中小企業市場をリードする保険会社として、迅速な対応を見せました。
大同生命の法人保険を活用する方法

先述した通り、国税庁の税務取扱見直しによって大同生命の法人保険は税務上のメリットを大幅に失いました。
しかし、保険本来の機能である「保障」や「資産形成」は今も大いに効果があります。
ここからは、大同生命の法人保険を活用する具体例を紹介します。
退職金の資金準備
法人保険を活用することで、経営者や従業員の退職金の資金を計画的に準備することが可能です。
「定期保険Lタイプα」や「重大疾病保障保険 Jタイプα」など、解約払戻金を退職金の原資として活用することで、資金繰りの安定につながります。
キーパーソンの万一に備える事業保障
企業の重要な人物(キーパーソン)が万一の場合に備え、法人保険で保障を確保することで事業の継続性を高められます。
定期保険や疾病・医療保険の保険金があれば、万一のときの借入金返済や給与支払いなど、事業の安定化資金として活用できます。
従業員の福利厚生
法人保険を従業員の福利厚生として活用することで、企業への定着率向上やモチベーションの向上につながります。
解約返戻金がある保険を使った退職金制度や健康増進型保険による健康サポートなどを導入すれば、従業員の安心感を高めることが可能です。
経営者個人の老後準備・相続対策
経営者自身の老後資金や相続対策として、法人保険を活用できます。
解約返戻金を勇退時の退職金として受け取ったり、年金保険で一生涯の収入を確保したりと、将来の資金ニーズに合わせて対応可能です。
保険選びで失敗しないために押さえておきたいポイント

大同生命に限らず、法人保険に加入する際は以下のポイントに注意しましょう。
- 目的の明確化…保険加入の目的(退職金準備、事業保障、福利厚生など)を明確にし、それに適した保険商品を選ぶ。
- 損金算入の可否…保険料の損金算入の可否やその割合を調べ、税務上のメリットを把握する。
- 解約払戻金の確認…解約払戻金の有無やその金額を確認し、将来の資金計画に役立てられるか検討する。
- 保障内容の適合性…企業のリスクに適した保障内容かどうかを確認する。
上記のポイントをしっかり検討し、適切な保険商品を選ぶことが、法人保険を活用するために重要です。
プラン設計に悩んだときは、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しつつ検討してみましょう。
まとめ

大同生命の法人保険は、中小企業の多様なニーズに対応する商品ラインナップを取り揃えており、事業の安定や福利厚生など幅広い経営課題に備えられます。
120年を超える長い歴史があり、保険市場には珍しい中小企業市場に特化した生命保険会社なので、法人保険を検討する際は有力な候補となるでしょう。
ただし、法人保険は商品ごと、保険会社ごとにさまざまな特徴があります。自社にとってベストな法人保険を知りたいときは、複数の商品を比較することも大切です。
まずは専門家のアドバイスを受け、最適な保険商品はなにかじっくり考えてみることもおすすめします。
財務戦略コネクトで最適なコンサルタントを無料で
ご紹介!
財務戦略コネクトは月間33万ユーザーが利用する法人保険.NETが提供する経営者に無料で財務戦略のプロをご紹介するサービス。
- 適正納税の範囲で安定した財務を確保したい
- 損害保険や生命保険など万が一のリスクに備えた法人保険に加入したい
- 財務対策として最適な法人保険をプロの目線から提案してほしい
- 退職金準備や事業継承など出口戦略をそろそろ考えていきたい
世の中には節税や税金対策を謳う単に会社にプールするお金を減らすリスクの高いサービスがたくさんあります。
しかし法人保険の2019年の税制改正により全額損金参入が難しくなったように、今求められるのはルールの範囲内で適正納税をしつつ、
法人に1円でも多くのお金を残し、会社の成長のために最適な資金投下を行う「財務戦略」。
これらを全て知り尽くした財務戦略のプロを"無料"で経営者の方にご紹介します。
ぜひお気軽にご登録ください。