企業経営のリスク対策には法人保険が役立ちます。
生命保険から損害保険まで、法人保険を取り扱う保険会社は多数ありますが、各社でそれぞれ強みが異なるため保険会社の法人保険の特徴を掴んでおくと良いでしょう。
この記事では、住友生命の法人保険について解説します。
個人向けの医療保険に強いというイメージを持っている方も多いかもしれませんが、住友生命は法人保険も多数扱っています。
法人保険をご検討の方はぜひチェックしてください。
当記事の監修者:金子 賢司
- CFP
- 住宅ローンアドバイザー
- 生命保険協会認定FP(TLC)
- 損保プランナー
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。
以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。
趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・情報発信しています。
個人向け保険商品が強い?実は法人保険も多数扱う住友生命
住友生命は、創業100年以上の歴史を持つ国内有数の生命保険会社です。
テレビCMなどで住友生命の個人向け保険商品の宣伝を見たことがある方もいるかもしれませんが、実は住友生命は法人向けの生命保険も多く取り扱っています。
また、法人保険だけではなく、法人向けのサポートプログラムや会員制のサービスなども行っており、多くの企業・経営者から支持を集めている保険会社です。
日本有数の規模を誇り、信用度も非常に高い
法人保険は会社の万が一に備えて加入する保険ですから、保険会社の保険金支払い能力や信用度が気になるところでしょう。
保険会社の支払い能力を数値化した「ソルベンシー・マージン比率」において、住友生命は862.5%と高水準。
また、住友生命の総資産は、日本国内の生命保険会社の中で第4位の41.9兆円(2020年時点)と高く、日本有数の規模を誇っていることが分かります。
こういった面から見ても、住友生命は非常に優れた、安心して法人保険の契約を任せられる保険会社であえると言えます。
参照:住友生命の概要
https://www.sumitomolife.co.jp/about/company/ir/irlibrary/pdf/ir20210521.pdf
代表的な法人保険商品
住友生命が取り扱っている法人保険は、大きく分けると下記の2つです。
- 従業員の福利厚生に活用できる団体向けの法人保険
- 経営者向けの法人保険(退職金準備・事業保障)
特に、住友生命は従業員の福利厚生に活用できる法人向けの保険商品が豊富に揃っているため、従業員の多い中~大企業が活用しやすいでしょう。
住友生命の各法人保険商品については、この後詳しく説明していきます。
企業の福利厚生に活用できる法人保険
まずは企業の福利厚生に活用できる法人保険から紹介していきます。
- 総合福祉団体定期保険(有配当・無配当)
- 団体3大疾病保障保険(全員加入・任意加入)
- 希望者グループ保険(団体定期保険(有配当・無配当)
- 医療保障保険
- その他、確定拠出年金など
総合福祉団体定期保険(有配当・無配当)
住友生命の「総合福祉団体定期保険」は、役員・従業員など団体の所属員と、その遺族の生活保障を目的とした法人保険です。
配当があるタイプと配当が無いタイプの2種類があり、配当が無いもののほうが保険料が安くなっています。
保障内容としては、被保険者である所属員が死亡または高度障害状態になった場合に、団体が定める弔慰金・死亡退職金などの規程に基づいて、死亡保険金または高度障害保険金が支払われます。
ここで注意が必要なのが、「団体が定める弔慰金・死亡退職金などの規定に基づく」という点。
つまり、団体内でそういった規定を作成していなければ、保険金が支払われません。
そのため、加入時には社内で自坊退職金や弔慰金に関する福利厚生規定等を作成しておくことが重要です。
団体3大疾病保障保険(全員加入・任意加入)
住友生命の「団体3大疾病保障保険」は、役員・従業員など団体の所属員が仕事と病気治療を良質支援することを目的とした法人保険です。
保障内容としては、所属員が3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)で所定の状態になった場合に、あらかじめ定めた3大疾病保険金が支払われます。
保険料を団体が負担して所属員全員が加入する「全員加入タイプ」と、保険料を所属員が負担して任意加入する「任意加入タイプ」の2種類があります。
任意加入タイプだと、所属員本人だけでなく、その配偶者も加入対象とできるため、従業員の要望に応じて活用するのもおすすめです。
希望者グループ保険(団体定期保険(有配当・無配当)
住友生命の希望者グループ保険は、役員や従業員といった団体の所属員が死亡・高度障害状態となった時に死亡保険金・または高度障害保険金を支払う法人保険です。
被保険者自身に万が一のことがあった時の遺族の生活保障を目的として、所属員が自助努力で任意で加入する法人保険で、保険料は被保険者本人負担となります。
団体は、住友生命を通じて、所属員に補償を補完する機会を提供することができます。
また、疾病・不慮の事故による入院を保障する特約を付加することもできます。
医療保障保険
住友生命の「医療保障保険」は、役員・従業員など団体の所属員が病気・ケガの治療を目的として入院した場合に、治療給付金または入院給付金が支払われる法人保険です。
また、万が一死亡した場合には死亡保険金が支払われます。
保険料を団体(法人)が負担する「全員加入型」と、被保険者本人が負担する「任意加入型」があります。
その他、確定拠出年金なども取り扱い有り
住友生命では、ここまで紹介してきた法人保険以外にも、企業型確定拠出年金や確定給付企業年金保険なども取り扱っています。
そのため、企業の福利厚生として年金に関する制度を取り入れたいというケースにも対応できます。
経営陣の退職金準備・事業保障に活用できる法人保険
次に、経営者向けの法人保険について見ていきましょう。
住友生命の経営者向け法人保険は、主に経営陣の退職金準備と、事業保障の目的で活用することができます。
また、住友生命ではエヌエヌ生命の保険代理店として販売している法人保険もあるので、そちらも合わせてご紹介します。
エンブレム新長期プラン
住友生命の「エンブレム新長期プラン」は、被保険者が最大98歳の年齢になるまでの死亡保障・後遺障害時の保障を得られる長期の法人保険です。
高額な保険金を設定できるため、経営者に万が一のことがあった場合の事業保障や、経営者・役員に向けた退職金の資金貯蓄に向いています。
また、がん長期サポート特約という特約を付加することができ、がんで治癒や病状の好転も見込めない状態だと診断された場合に、保険金の一部を前払請求することが可能です。
エヌエヌ生命の代理店として販売している保険商品
住友生命では、エヌエヌ生命の代理店として、エヌエヌ生命が引受会社となっている法人保険も取り扱っています。
- エンブレムN 介護・障害定期(災害保障タイプ)
- エンブレムN 重大疾病
- エンブレムN エマージェンシプラス(無解約返戻金型 / 標準型 / 低解約返戻金型)
エンブレムN 介護・障害定期(災害保障タイプ)
死亡保障のほかに、要介護状態・身体障害状態になったときに所定の保険金が支払われる商品です。
契約から10年間を第1保険期間、第1保険期間満了の翌日から保険満了日までを第2保険期間とし、第1保険期間中に不慮の事故や感染症によって死亡した場合は、災害死亡保険金が支払われます。
死亡、介護、所定の障害状態の場合は、第1保険期間に発生すれば責任準備金額、第2保険期間であれば、保険金額が受け取れます。
なお、介護で支払われる要件は、公的介護保険制度における要介護3相当と認定されたときが該当。
また、所定の障害状態とは、身体障害者福祉法における、1級の身体障害者手帳の交付を受けた時が支払い要件に該当します。
エンブレムN 重大疾病
がん、急性心筋梗塞、脳卒中などの重大疾病にかかった際に保険金が支払われ、死亡した場合は被保険者の死亡日時点の責任準備金相当額を支払う商品です。
死亡保険金は、重大疾病保険金よりも保険金は少なくなり、少額か全くないことがあるため、主に三大疾病の備えを重視したい方におすすめです。
エンブレムN エマージェンシプラス(無解約返戻金型 / 標準型 / 低解約返戻金型)
死亡保障のほかに、災害や重度疾病(急性心筋梗塞・脳卒中)に備えることができる商品です。
無解約返戻金型や低解約返戻金型を選ぶと、解約返戻金がない、または少ない反面、保険料が安くなるため、キャッシュフローへの影響を抑えながら事業保障を用意することができます。
住友生命の法人向けのサービス「ビジネスサポートプログラム」とは
住友生命では、法人保険の他に法人向けの「ビジネスサポートプログラム」という法人専用のサービスを用意しています。
具体的なサービス内容としては、企業活動のサポートとして、福利厚生の支援や、経営支援の各種セミナー・イベントが開催されています。
従業員向けのライフプランセミナーや、企業向けの年金セミナー、メンタルヘルスセミナーなどがあり、企業と従業員それぞれが事業活動や人生に有益な知見を得ることができます。
また、企業のビジネスチャンスを増やす機会として、異業種交流会・講演会も開催されています。
これらのサービスは住友生命に会費などを払う必要なく、利用することができます。
全国に支店を持つ住友生命のネットワークを活かしたサービスとなっており、住友生命を通じて経営者同士のつながりをつくり、事業の繁栄につながる場として活用することができるでしょう。
スミセイ法人クラブ
住友生命は、スミセイ法人クラブ[東京・首都圏]・スミセイ関西法人クラブといった、法人向けサービスを提供しています。
こちらも住友生命の法人保険のサービスとは別枠で用意されています。
スミセイ法人クラブとは、住友生命のノウハウとネットワークを生かした法人向けサービスです。
スミセイ法人クラブ[東京・首都圏]は、希望すれば、スミセイ法人クラブ専用サイトからWEBを通じて会員登録も可能です。
法人名や会社の住所、電話番号、ホームページアドレス、生年月日、6桁の紹介者コードを入力すると登録ができます。
一方、スミセイ関西法人クラブは住友生命の法人保険担当職員に入会申し込みの意思を伝え、代表者の名刺を渡すだけでスミセイ法人クラブに入会し、サービスが利用できます。
いずれの法人クラブも、入会金、会費などはかかりません。
具体的な住友生命のスミセイ法人クラブのサービス内容は、以下の4つで構成されています。
- ビジネスマッチングサポート
- FP・経営の相談
- 各種セミナー・経営情報の提供
- 各種公的サービス制度の案内
上記4つを順番に解説します。
ビジネスマッチングサポート
住友生命がもつノウハウや取引先企業とのネットワークを生かしてビジネスマッチングの場を提供。
経営者の販路拡大、収益拡大をサポートして企業を永続的な発展に向けて導きます。
専用サイトには、法人クラブ会員のPR掲示板なども用意されています。
FP・経営の相談
税務・法律・相続や事業承継や、労務・人事、リスクマネジメントといった経営上の課題に頭を悩ませている経営者は、スミセイ法人クラブのソリューションセンターに相談することができます。
より専門的な相談が必要な場合は、社外専門家を紹介します。
各種セミナー・経営情報の提供
異業種交流会、IT交流会、税制改正セミナーなど経営者向けに役立つイベントを随時開催、案内をしています。
また、住友生命の担当者から、お役立ち情報を毎月お届けします。
各種公的サービス制度の案内
忙しい経営者に代わって、各中小企業庁や自治体などの公的機関が提供している中小企業向けのビジネスサポート事業の内容や活用方法を、スミセイ法人クラブのソリューションセンター収集、案内しています。
まとめ
今回は、住友生命の法人保険について解説してきました。
住友生命は日本国内でも有数の保険会社であり、法人保険も多く販売しています。
特に団体向けの法人保険が多く、企業の福利厚生を整えるにはぴったりでしょう。
住友生命の法人保険に興味のある方は、当サイトのお問い合わせフォームから無料で資料請求をしていただけます。
また、住友生命以外の法人保険にも興味があるという方は、類似の保険商品をご提案することもできますので、お気軽にお問い合わせください。
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- 法人向けの損害保険に加入したい
- 決算対策として最適な法人保険を検討したい
- 経営リスク・事業継承に備えたい
- 退職金を準備したい
忙しくて自分で法人保険をチェックする暇がない、どんな保険があるのか調べるのが面倒。そういった経営者の方に向け、法人保険や税の専門知識をもつ保険のプロが、本当に最適な保険を選ぶための力になります。
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