生命保険
長期平準定期保険とは?活用方法や加入時の注意点を徹底解説

長期平準定期保険は事業保障・退職金準備に最適

長期平準定期保険

法人保険は、企業の事業保障や退職金準備、法人税対策などさまざまな用途に活用されます。

法人保険の一種である長期平準定期保険は、その中でも特に事業保障・退職金準備に適した保険です。その名の通り、一定の保険料で長期間の保障を得られる法人保険として検討されることが多くあります。

この記事では、長期平準定期保険の特徴や活用法、保険料の損金計上の方法を解説します。

長期平準定期保険とは?

長期平準定期保険とは、保険期間を長く設定でき、保険期間中の保険料が一定のまま変わらない法人向けの定期生命保険です。

保険期間の満期を100歳などに設定できるため、定期保険の比較的抑えた保険料で、終身保険と同程度の長い保障を得られる点がポイントです。

また、保険商品にもよりますが、解約返戻金(解約返戻率)があるタイプでは貯蓄性も期待できます。解約返戻率のピーク時期は契約後10年~30年後となる設計もあり、ピーク期間が長めのケースもあります。

※解約返戻金の有無・水準・ピーク時期は、商品や設計条件により変動します。必ず設計書でご確認ください。

長期平準定期保険は主に経営者が被保険者となって加入し、経営者が亡くなった際に死亡保険金を事業保障に活用したり、解約返戻金を経営者の退職金として活用したりすることができます。

長期平準定期保険のポイント

  • 保険期間が95歳満期や100歳満期など、長く設定できる
  • (商品・設計条件によっては)解約返戻金があり、貯蓄性を見込める場合がある
  • 解約返戻率のピーク時期は、契約後10年~30年後となる設計もあり、ピーク期間が長めのケースもある
  • 経営者を被保険者として加入し、死亡保険金を事業保障に、解約返戻金を退職金などに活用することができる

保険料が一定で、保険期間を長期に設定可能

長期平準定期保険は、他の定期法人保険よりも保険期間が長い点が最大の特徴です。

長期間の保障を得るには、法人保険を更新して加入し続けるか、終身保険に加入するという方法もありますが、法人保険は更新するたびに保険料が上がります。

終身保険は亡くなるまで保障期間が続くことから、保険料が高めに設定されていることがほとんどです。

こうした点を踏まえると、長期平準定期保険はコストパフォーマンスよく、長期間の死亡保障を得られる保険だといえます

解約返戻率のピークは10年後~30年後、ピーク期間も長め

長期平準定期保険は、解約返戻率のピーク時期が契約後10年~30年後にやってくる設計もあります。

経営者の退職金の貯蓄目的で法人保険に加入する場合、解約返戻率のピーク時期に退職時期を合わせて設計することが一般的です。

長期平準定期保険の場合、ピーク時期を迎えるまでが10年~30年と長いため、退職まで長い時間のある経営者の退職金をコツコツ貯めていきたい場合にぴったりです。

長期平準定期保険の活用法は?事業保障・退職金準備に最適

長期平準定期保険の活用法は、主に3つあります。

  • 経営者の万が一の際に事業保障として活用
  • 解約返戻金で退職金を積み立てる
  • 契約者貸付制度で緊急資金を用意

長い保障期間で経営者の万が一に備える

長期平準定期保険のような死亡保障のある法人保険の活用法は、経営者に万が一が起きた際の事業保障が真っ先に挙げられます。

たとえば、中小企業の経営者が死亡した場合、その経営者だから取引を継続していたという取引先が、取引を停止してしまう可能性もあります。

また、後継者が育っていなければ、経営権を引き継いだ新しい経営者が安定した利益を確保できるまでに時間がかかることも珍しくありません。

長期平準定期保険は、そういった事業リスクを抱える中小企業に適した法人保険なのです。

解約返戻金で退職金を積み立てる

長期平準定期保険は、(商品・設計条件によっては)解約返戻金があり、貯蓄性を見込める法人保険です。そのため、経営者の死亡保障を得る一方、退職金を積み立てる目的で活用されることが多いです。

特に長期平準定期保険は、解約返戻率のピークが10年~30年後と遅く来る設計もあるため、退職まで長い時間がある、もしくはまだ退職時期がはっきりしていない経営者の退職金準備に適しています。

さらに、ピーク時期が比較的長く持続する設計もあるため、退職時期が数年ずれても対応しやすい点がメリットになり得ます。

※解約返戻金の有無・水準・ピーク時期は設計条件で変動します。

契約者貸付制度で緊急資金を用意

3つ目の活用法は、契約者貸付制度による緊急資金の用意です。

法人保険では、保険期間の途中で解約返戻金のうち所定の割合を契約者が借り受けることができる「契約者貸付制度」という制度があります。

長期平準定期保険を解約すれば解約返戻金を受け取ることができますが、その場合は解約になるため、死亡保障もなくなります。

ただし、契約者貸付制度を利用すれば法人保険を解約する必要がないため、死亡保障を維持したまま資金を確保できます。借りた金額を返せば解約返戻金も元の金額に戻ります(※)。

※契約者貸付制度で借り受けた金額を返す際には、所定の利子が発生します。

加入の際の注意点

長期平準定期保険に加入をする際には、事前に注意しておくべき点もあります。

主な注意点は、下記の3つです。

  • 長期的な保険料の支払いを考えておくべき
  • 短期解約は損をする可能性がある
  • 解約返戻金の出口戦略を事前に考えておくべき

長期的な保険料の支払いを考えておくべき

長期平準定期保険は、長期間加入することが前提です。そのため、長い間保険料を支払い続ける必要があります。

長期平準定期保険の保険料は、加入期間や保険金の金額によって変わるため、加入する際には継続して支払っていける金額であるかどうか考える必要があります。

会社のキャッシュフローを圧迫してしまうような保険料にならないように、税理士や保険会社(取扱代理店)とよく相談することがおすすめです。

短期解約は損をする可能性がある

長期平準定期保険の2つ目の注意点は、短期で解約すると解約返戻金が少額になり、損をしてしまう可能性があることです。

長期平準定期保険に限らず、解約返戻金のあるタイプの法人保険は、返戻率のピークを迎える前に短期で解約してしまうと、支払った保険料よりも少ない金額の解約返戻金しか受け取れないことがあります。

短期解約する理由として多く挙げられるのは、保険料を支払うことができないことです。

1つ目の注意点でも挙げた「長期的な保険料の支払いを考えるべき」という点は、解約返戻金の面でも必ず注意しておきたいポイントになります。

解約返戻金の出口戦略を事前に考えておくべき

3つ目の注意点は、解約返戻金の出口戦略を考えておくということです。

出口戦略とは、解約返戻金を受け取った際の使いみちを指します。

解約返戻金は、受け取った際に「益金(所得)」として計上されるため、その分法人税が増えることがあります。そのため、受け取った年度に同程度の支出がない場合、資金は増えたものの税負担が増えるという見え方になることもあります。

法人保険に加入する際は、基本的に事前に目的を持って加入するはずです。長期平準定期保険であれば、事業保障や経営者の退職金が挙げられるでしょう。

解約返戻金を受け取った際は、事前に考えておいた出口戦略に沿って活用するのが望ましいです。

保険期間の途中で会社の状況が変わった場合も、解約返戻金を何に使うかは必ず考えておくようにしましょう。

保険料の経理処理方法

ここからは、長期平準定期保険の保険料の経理処理について解説していきます。

長期平準定期保険をはじめとした法人保険は、商品・契約形態に応じて、支払保険料のうち所定の割合を損金として計上できる場合があります

保険料を損金計上できれば、法人税の課税対象となる所得が圧縮されるため、結果として法人税負担の軽減につながる場合があります。

ただし、保険料の損金計上には細かなルールが設定されており、返戻率・保険期間・受取人・対象者範囲などにより取扱いが分かれます。実務では、税理士等と相談のうえ、加入時点のルールで確認して処理することが重要です。

※年換算保険料相当額が被保険者1人あたり合計30万円以下の場合など、取扱いに影響する要素があります。詳細は税理士・保険会社(取扱代理店)にご確認ください。

長期平準定期保険の資産・損金計上のルール

下記の表にある「取り崩し期間」とは、資産計上期間に資産計上しておいた金額を、残りの期間に分けて均等に損金として計上することを指します。

最高解約
返戻率
資産
計上期間
資産
計上割合
取り崩し
期間
50%超~
70%以下
保険期間開始~
前半4割期間
支払保険料×0.4
(6割損金算入)
保険期間の75%
相当経過後
70%超~
85%以下
保険期間開始~
前半4割期間
支払保険料×0.6
(4割損金算入)
保険期間の75%
相当経過後
85%超 ① 保険期間開始~
解約返戻率ピーク時まで(※)


② 1の期間が5年未満の場合、5年間
(保険期間10年未満の場合は、保険期間の1/2期間)
当初10年間:
支払保険料×ピーク返戻率×0.9


11年目以降:
支払保険料×ピーク返戻率×0.7
最高解約返戻率の
期間経過後

※1の期間経過後、年換算保険料に対する解約払戻金の増加割合が0.7を超える期間があれば、保険期間開始からその期間の終わりまでが資産計上期間となる。

長期平準定期保険に限らず、法人保険はピーク時の解約返戻率の高さや契約形態によって取扱いが異なります。加入時には、保険会社(取扱代理店)や税理士等に必ず確認しましょう。

(商品例)当サイトおすすめの保険商品

※商品名・取扱いは保険会社の改定や販売経路により変わることがあります。最新の募集状況・設計可否は、保険会社または取扱代理店でご確認ください。

日本生命
ニッセイ長期定期保険
(スーパーフェニックス/ジャストターム)
ポイント
  • 設計条件により、長期の保障を確保しながら退職金準備等に活用されるケースがある

日本生命の「ニッセイ長期定期保険」は、払込方法等により「スーパーフェニックス」「ジャストターム」といった区分で案内されることがあります。

保険料・解約返戻金の有無や水準は、年齢・保険期間・払込方法・保険金額等により変動するため、加入時は設計書で確認することが重要です。

NN生命
定期保険(クオリティ)
定期保険
ポイント
  • 保険期間・保険金額などを目的に合わせて設計しやすい(募集時点の取扱いにより異なる)

NN生命の「定期保険(クオリティ)」は、ニーズに応じて保険期間等を設計して保障を確保するタイプとして案内されています。

契約者貸付制度や解約返戻金の取扱いは契約内容により異なり、解約返戻金がない/あってもごくわずかな場合があります。加入時は設計書・パンフレットで確認しましょう。

まとめ:長期平準定期保険は中長期的な視点が必要

今回は、長期平準定期保険の活用法や経理処理について解説してきました。

長期平準定期保険は、保険期間が長く、解約返戻率のピークが来るタイミングも比較的遅めになる設計があります。

長い間加入し続けることが前提となるため、中長期的な視点を持って契約を検討することが重要になります。

長期平準定期保険に加入する際は、企業のキャッシュフロー、将来必要な資金の金額などを、保険会社(取扱代理店)や税理士等と相談しながら考えることをおすすめします。

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