会社設立(起業ガイド)
法人化は健康保険が必須?加入のメリットや負担額を解説

企業向け健保へ加入する時の詳細

法人化と健康保険

「法人になった時って、健康保険とかの社会保険に入らないといけないんだっけ?そもそも、いまいち健康保険自体の内容もよく分からないな・・・」

法人成り(事業の法人化)を検討するとき、このように悩む個人事業主は少なくありません。

社会保険(健康保険・厚生年金など)は、事業形態(法人/個人事業)や働き方・人数などの条件によって取扱いが変わります。

また、健康保険そのものも制度が多く、要点だけ押さえないと混乱しがちです。

そこで本記事では、次の内容をできるだけシンプルに整理します。

  • 法人化するときはに健康保険へ加入しなければならないのか(条件別に)
  • 法人向け健康保険に加入した時のメリットとデメリット
  • 法人向け健保の手続き方法
  • 法人と個人の負担額イメージ(考え方)

それでは、順番に見ていきましょう。

健康保険加入は法人化の際に必要?

書類とペン

結論から言うと、法人(株式会社・合同会社など)は原則として社会保険の適用対象になります。

ただし、実務では役員構成や就労実態などで確認事項が出ることもあるため、判断に迷う場合は年金事務所等に確認するのが確実です。

ここでは、よくある疑問に沿ってポイントを整理します。

法人化の際は原則として社会保険の適用対象

法人は、事業所として社会保険の適用を受けるのが基本です(健康保険・厚生年金保険など)。

「法人になった=原則として社会保険に切り替わる」と理解しておくと、手続きや資金繰りの準備がしやすくなります。

一方、個人事業主の場合は、業種や常時使用する従業員数などにより適用関係が異なります。

社長一人でも加入しなければならないのか?

結論としては、役員(社長)1人だけの法人であっても、原則として社会保険の手続きが必要になります。

ただし「役員報酬をどう設定するか」「実際の就労実態はどうか」など、手続き上の確認が入ることがあります。

設立直後は見落としやすいので、早めに流れを把握しておくのがおすすめです。

社会保険に入らなくても良いケースはあるのか?

ここが混乱しやすいポイントですが、基本的には法人は原則適用、個人事業は条件で扱いが分かれます。

個人事業の場合、「業種」や「常時使用する従業員数(目安:5人以上かどうか)」などで強制適用となるケースがあります。

一方で、個人事業でも条件によっては強制適用ではない(任意の扱いになる)ケースがあります。

制度の区分や例外は個別事情で変わり得るため、最終判断は年金事務所等で確認しましょう。

企業向け健保加入に必要な書類

男性

「加入が必要なのは分かった。では、具体的に何を出せばいいの?」という方向けに、一般的な流れをまとめます。

提出先や提出方法はケースで異なりますが、まずは年金事務所(事業所の所在地を管轄)を起点に考えるとスムーズです。

ここでは、協会けんぽ加入を想定した代表例を紹介します(組合健保などの場合は別ルートになることがあります)。

提出先

事業所所在地を管轄する年金事務所(窓口/郵送/電子申請など)

主な提出書類(代表例)

  • 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
  • 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届
  • 健康保険 被扶養者(異動)届(扶養がいる場合)

添付書類(必要になることが多いもの)

  • 法人の登記事項証明書(履歴事項全部証明書など)
  • 事業所所在地が分かる資料(賃貸借契約書の写し等)
  • その他、状況により求められる書類

手続き自体は「書類をそろえて提出する」という意味ではシンプルです。

ただし、添付書類や必要な届出は事業形態・役員構成・所在地の状況などで変わることがあります。迷う場合は、提出前に管轄へ確認しておくと手戻りを減らせます。

法人健康保険に入った時のメリットとデメリット

女性

ここでは、国民健康保険(国保)との違いを意識しながら、法人の健康保険(社会保険の健保)で押さえたいポイントを整理します。

細かな給付内容は加入先(協会けんぽ/組合健保)でも異なるため、まずは「代表的な差分」を把握しておくのがおすすめです。

法人向けの健康保険加入で期待できるメリット(代表例)

代表的なメリット

生活保障が手厚くなる傾向
⇒ たとえば、傷病手当金や出産に関連する給付など、国保と比べて手当が用意されているケースがあります(詳細は加入先で確認)。

扶養の考え方がある
⇒ 国保と異なり、扶養の仕組みがあるため、世帯全体で見ると負担が下がる可能性が出るケースがあります(収入・家族構成等で変動)。

次に、見落としやすいデメリット面です。

健康保険加入によるデメリット(注意点)

法人が社会保険へ切り替わると、保険料を「会社」と「本人」で分担することになります。

そのため、国保と比較して会社側の固定費(法定福利費)が増える点には注意が必要です。

特に設立直後はキャッシュフローがタイトになりやすいので、次の章で負担額の考え方を確認しておきましょう。

月々の健保の負担額は?

女性

健康保険料は、加入先(協会けんぽ/組合健保)、都道府県、年度などで料率が変わります。

そのため、ここでは「数字の断定」は避け、まずは負担の考え方を確認します。

目安として、健康保険料は標準報酬月額 × 保険料率で計算され、原則として会社と本人で折半されます。

考え方(イメージ)
法人負担 (標準報酬月額 × 保険料率)÷ 2
個人負担 (標準報酬月額 × 保険料率)÷ 2
トータル負担額 標準報酬月額 × 保険料率

たとえば、標準報酬月額が20万円で、仮に保険料率が10%だとすると、トータルは2万円、折半で会社1万円・本人1万円というイメージになります(※実際の料率は加入先等で確認)。

法人成り直後は固定費が増えやすいので、「役員報酬の設計」と「保険料の見込み」をセットで考えるのが大切です。

「実際の料率で試算したい」という場合は、加入予定先の料率表を確認し、標準報酬月額に当てはめて概算を出してみましょう。

まとめ:会社向けの健保加入で安心感を高める

男性

最後に、ポイントを整理します。

ポイント

  • 法人は原則として社会保険(健康保険・厚生年金など)の適用対象
  • 個人事業は、業種や常時使用する従業員数などにより扱いが分かれる
  • 手続きは「新規適用届」「資格取得届」などを年金事務所へ提出するのが基本
  • 添付書類や必要な届出は、事業形態・所在地状況などで変わることがある
  • 健康保険料は、標準報酬月額×料率が基本で、原則として会社と本人で折半
  • 設立直後は固定費が増えるため、キャッシュフローを見ながら報酬設計と合わせて準備

法人成りで社会保険へ切り替わるのは、負担が増える面もあります。

一方で、扶養の考え方や各種給付など、制度面の安心感につながる要素があるのも事実です。

手続き自体は段取りが分かれば難しくありません。加入先の料率も確認しつつ、無理のない設計で進めていきましょう。

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