事業保障を確保しつつ、退職金など将来の資金需要も見据えて準備したい——そんな法人の選択肢として検討されるのが、三井住友海上あいおい生命の「逓増定期保険」です。

一定期間経過後に保険金額が増加する仕組みを活かし、目的に合わせて設計しやすい点が特徴です。

この記事では、逓増定期保険の概要、活用ポイント、税務上の取扱いの考え方、そして公式情報に基づく契約例(推移表)を紹介します。

三井住友海上あいおい生命 逓増定期保険

三井住友海上あいおい生命の逓増定期保険は、一定期間経過後に、約款所定の逓増率により保険金額が増加していく(変動率型)定期保険です。

また、解約時には解約返戻金を受け取れる場合があり、勇退退職金(退職慰労金)などの財源として活用が検討されることがあります。

基本内容

商品名逓増定期保険
引受保険会社三井住友海上あいおい生命
契約形態契約者:法人
被保険者:経営者・役員
死亡保険金受取人:法人
保険期間設計により異なります(詳細は保険設計書等でご確認ください)
保険料払込期間保険期間と同一(設計により異なります)
付加できる特約(例)リビング・ニーズ特約(付加可否は契約条件等により異なります)

支給される保険金

死亡保険金被保険者が保険期間中に死亡したとき
高度障害保険金責任開始期以後に生じた病気やケガで、所定の高度障害状態になったとき

※保険金のお支払いにより、契約は消滅します。

逓増定期保険のポイント

ポイント①:逓増開始時期・逓増率を柔軟に設計できる

逓増定期保険は、一定期間経過後に保険金額が増加する仕組みのため、将来の資金需要(事業承継・役員退職など)のタイミングを見据えて設計しやすい点が特徴です。

また、逓増率はニーズに合わせて選択できるため、保障の厚みをどの程度増やすかを調整できます。

※保険金額は、基本保険金額(第1保険年度の保険金額)の5倍を限度に逓増します。

ポイント②:解約返戻金を受け取れる

逓増定期保険は、解約時に解約返戻金を受け取れる場合があり、勇退退職金(退職慰労金)等の財源として活用が検討されます。

一方で、満期保険金はありません。また、解約返戻金は保険期間満了時には0円となります。短期で解約すると、払込保険料累計額を下回ることもあります。

保険料の税務処理(損金算入と資産計上)

法人が契約者となる定期保険・第三分野保険の保険料は、契約内容により「損金算入できる部分」と「資産計上が必要な部分」に分かれます。

具体的には、最高解約返戻率等に応じて、資産計上期間・資産計上額・取り崩し期間が整理されています。下表は、その考え方の早見表です。

最高解約
返戻率
資産計上期間 資産計上額 取り崩し期間
50%以下全額損金算入
50%超~
70%以下
保険期間の当初40%の期間支払保険料×40%
(支払保険料×60%は損金算入)
保険期間の75%相当経過後、保険期間終了日までの期間で均等に取り崩して損金算入
70%超~
85%以下
保険期間の当初40%の期間支払保険料×60%
(支払保険料×40%は損金算入)
保険期間の75%相当経過後、保険期間終了日までの期間で均等に取り崩して損金算入
85%超

①保険期間の開始日から最高解約返戻率となる期間等の終了日まで


②1の期間経過後において、年換算保険料に対する解約払戻金の増加割合が0.7を超える期間があれば、その期間の終わりまで

保険期間開始日から10年経過日までは、保険料×最高解約返戻率×90%を資産計上


11年目以降は、支払保険料×最高解約返戻率×70%を資産計上
(残りの割合は損金として計上)

解約返戻金が最高金額になったあと、保険期間終了日までの期間で均等に取り崩し
最高解約返戻率:50%以下
全額損金算入
最高解約返戻率:50%超~70%以下
資産計上期間保険期間の当初40%の期間
資産計上額支払保険料×40%
(支払保険料×60%は損金算入)
取り崩し期間保険期間の75%相当経過後、保険期間終了日までの期間で均等に取り崩して損金算入
最高解約返戻率:70%超~85%以下
資産計上期間保険期間の当初40%の期間
資産計上額支払保険料×60%
(支払保険料×40%は損金算入)
取り崩し期間保険期間の75%相当経過後、保険期間終了日までの期間で均等に取り崩して損金算入
最高解約返戻率:85%超
資産計上期間

①保険期間の開始日から最高解約返戻率となる期間等の終了日まで


②1の期間経過後において、年換算保険料に対する解約払戻金の増加割合が0.7を超える期間があれば、その期間の終わりまで

資産計上額

保険期間開始日から10年経過日までは、
保険料×最高解約返戻率×90%を資産計上


11年目以降は、
支払保険料×最高解約返戻率×70%を資産計上
(残りの割合は損金として計上)

取り崩し期間解約返戻金が最高金額になったあと、保険期間終了日までの期間で均等に取り崩し

※上記は一般的な整理であり、実際の区分判定・経理処理は契約内容により異なる場合があります。経理処理に必要な情報は保険設計書や保険証券同封書類等でご確認のうえ、税理士等の専門家にもご相談ください。

保険料と解約返戻金(契約例)

ここでは、三井住友海上あいおい生命の公式情報(推移表)に掲載されている数値をもとに、解約返戻金の推移イメージを紹介します。

※以下は契約例(試算)です。保険料・解約返戻金・返戻率は、契約年齢、保険期間、逓増率、料率改定等により変動します。最新の数値は保険設計書でご確認ください。なお、この保険に満期保険金はなく、解約返戻金は保険期間満了時には0円となります。

契約例

契約年齢:50歳(男性)
基本保険金額:100,000,000円(第1保険年度)
保険期間・保険料払込期間:85歳まで

※この表は横にスクロールできます
経過年数
年齢
死亡・高度障害
保険金額
払込保険料
累計
解約返戻金
返戻率
1年51歳100,000,000円12,483,900円10,010,000円80.1%
5年55歳108,000,000円62,419,500円59,150,000円94.7%
10年60歳158,700,000円124,839,000円123,000,000円98.5%
15年65歳233,200,000円187,258,500円187,670,000円100.2%
20年70歳342,600,000円249,678,000円247,360,000円99.0%
25年75歳500,000,000円312,097,500円274,350,000円87.9%
30年80歳500,000,000円374,517,000円235,640,000円62.9%
35年85歳500,000,000円436,936,500円0円0.0%

※解約返戻金・返戻率にはピークがあり、その後は低下していきます。出口(いつ解約する想定か)まで含めて設計することが重要です。

こんな方におすすめ

三井住友海上あいおい生命の「逓増定期保険」は、たとえば以下のような法人で検討されることがあります。

  1. 経営者・役員の万一に備えつつ、将来の退職金等の財源も視野に入れて準備したい
  2. 保障の厚みを、将来のタイミングに合わせて増やす設計を検討したい
  3. 解約の想定時期(出口)が比較的見通せており、長期の資金計画を立てられる

最後は、保険料負担とキャッシュフローのバランスが重要です。保障目的と資金計画を整理したうえで、保険設計書で数値を確認しながら検討するとよいでしょう。

\ 経営に役立つ保険プランを提案! /
法人保険比較.netの
専門家マッチングサービス
法人保険のプロに無料で相談できます!
法人保険のプロに無料で相談
  • 法人保険を経営に活用したい
  • いま加入している保険を見直したい
  • 退職金制度や福利厚生を導入したい
  • 事業承継や相続について考えたい
  • 税金対策や財務戦略を相談したい
中小企業から大企業まで幅広く対応!
法人領域を専門とするコンサルタントが、業界の傾向や各種法規も踏まえて
"無料"で貴社に最適な保険プランを提案します。
お申込はこちら