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マニュライフ生命「Prosperity 新逓増定期保険」

【法人向けの逓増定期保険】マニュライフ生命の保険商品を解説

2019年6月、国税庁より法人保険の定期保険及び第三分野保険に係る保険料の取扱いについて見直しが行われ、税制改正のよる通達で法人保険に関する新たなルール案が公表されました。

法人保険の取り扱いは税制改正後の新しいルールによる運営され、当記事に関しても新ルールに基づいた解説をしております。

税制改正後の法人保険に関する新ルールについての詳細は、国税庁・金融庁・各保険会社が公表する内容を合わせてご参照ください。

マニュライフ生命の「Prosperity 新逓増定期保険」は、貯蓄性と大きな死亡保障が魅力の保険商品です。

「逓増定期保険」というタイプなので、一定の保険期間が過ぎると保険金額が段階的にアップし、最大で当初の5倍の保険金額に。

また、ピーク時の解約返戻率が70%~85%と貯蓄性も良いため、資産形成にも向いています。

マニュライフ生命の「Prosperity 新逓増定期保険」は、下記のような目的に利用することが可能です。

  • 事業保障の確保
  • 社長・役員の退職金の貯蓄

より詳しい保険内容・特約内容や保険料の税務処理に関して、順を追って説明していきます。

マニュライフ生命 新逓増定期保険

マニュライフ生命の「Prosperity 新逓増定期保険」は、被保険者の死亡・高度障害状態になったときに、所定の保険金が支払われる生命保険です。

特徴は、第一保険期間(5年)が過ぎたあと、段階的に保険金額が増加する点。第一保険期間の保険金額を基本保険金額とし、この期間が過ぎてから保険金額が年50%複利で増大。最終的に、基本保険金額から最大5倍まで増えます。

また、「低解約返戻金特則」が設けられている点もポイント。新逓増定期保険に契約してから4年間を低解約期間として解約返戻金の水準を低く設定しています。

逓増定期保険という種類の保険は、一般的に保障される保険金額が大きくなるため保険料も高額になりがち。

しかし、マニュライフ生命の新逓増定期保険では、上記のように低解約期間を設けることで、全体の保険料を少し抑えることができます。

基本内容

商品名 Prosperity 新逓増定期保険
引受保険会社 マニュライフ生命
契約形態例 契約者:法人
被保険者:経営者/役員
死亡保険金受取人:法人
保険期間 41歳~100歳満了(契約時の年齢による)
契約年齢 79歳まで
基本保険金額 500万円~1億4,000万円
保険料払込期間 保険期間と同じ期間
払込方法 月払・年払から選択
付加できる特約 ・リビング・ニーズ特約
・指定代理請求特約※

※指定代理請求特約は、契約者が法人名義の場合は付加できません。個人事業主の場合は付加可能。

保険の活用ポイント

ここからは、マニュライフ生命の「Prosperity 新逓増定期保険」のおすすめポイントを2つに分けて解説します。

手厚い保障と契約者貸付制度で事業リスクに備える

マニュライフ生命の新逓増定期保険では、第一保険期間(5年)が過ぎると保険金額が大きく増える点が特徴。

会社が成長するごとに経営者の責任・役割も大きくなるもの。成長軌道にのった途端に社長に万が一のことがあれば、事業が立ち行かなく可能性は十分ありますし、事業継承・相続でお金が必要になることも考えられるでしょう。

そんなときに、段階をへて保険金額が増す逓増定期保険で将来の事業リスクに備えることができます。

契約者貸付制度が使える

また、マニュライフ生命の新逓増定期保険では、「契約者貸付制度」が利用できる点もポイントです。

契約者貸付制度とは、保障を継続しながら解約返戻金額の範囲内で借り入れを受けられる制度です。借り入れられる金額は、

  • 貸付時の解約返戻金の9割
  • 貸付時から3年経過時の解約返戻金の8割

上記の小さい金額の範囲内。また、借り入れた金額に対しては所定の利息が発生します。

突然お金が必要になった場合、保険を解約して解約返戻金を得ることもできますが、この場合「解約」となるため保障も全くなくなってしまいます。

その点、契約者貸付制度を利用すれば保障はそのままキープしたまま資金を用意することが可能です。

5年後~10年後の役員・社長の退職金準備

マニュライフ生命の「新逓増定期保険」は、解約返戻金を利用した退職金準備にも活用することが可能。

解約返戻率のピーク時期が保険契約後5年~10年後と比較近い時期にあるため、特に数年後に退職を考えている社長・役員の退職金準備にぴったりです。

ただし、ここで注意したいのは、解約返戻率のピークが過ぎると返戻率は段々と下がり、最終的にはゼロになってしまいます。そのため、退職時期が大きく後ろにずれ込みそうな場合には、解約返戻率に注意が必要です。

支払い保険料の損金算入

法人保険の保険料の税務処理(資産・損金計上)については、国税庁が定めたルールに則らなければいけません。

マニュライフ生命の「Prosperity 新逓増定期保険」は、解約返戻率のピークが70%~85%(※)。そのため、損金計上のルールとしては、下記の表の通りになります。

※ただし、特別条件が付加された場合等に、解約返戻率が50%超70%以下となることがあります。加入相談時に、保険会社や、保険代理店のスタッフに確認するようにして下さい。

ピーク時の
返戻率
項目
取扱
70%超
85%以下
資産計上
期間
保険期間開始~前半4割期間
資産取り崩し
方法
前半3/4期間経過後から均等取り崩し
資産計上
割合
支払保険料×0.6
(4割損金算入)

つまり、保険期間が開始してから前半の4割までの期間は、支払保険料の6割を資産に計上、残り4割を損金に。

そして保険期間の3/4の期間が終わったあとに、当初に資産として計上した分のお金を残りの保険期間で均等に割って損金として計上していく形です。

当初の期間は保険料の4割しか損金として計上できないため、退職金準備などで早い時期に解約を考えている場合には、法人保険による法人税の節税効果はあまり期待できない可能性があります。

その分、会社の成長に合わせて経営者の死亡保障を手厚くしながら、資産も貯蓄できるため、事業保障・退職金準備の目的には十分活用できると言えます。

マニュライフ生命「新逓増定期保険」まとめ

今回は、マニュライフ生命の「Prosperity 新逓増定期保険」について紹介しました。

改めてポイントをまとめてみましょう。

  • 死亡・高度障害状態の保障を得られる
  • 第一保険期間(5年)を過ぎると、保険金額が増加
  • 解約返戻率は最大70%~85%で、契約後5年~10年ほどがピーク期間
  • 支払い保険料は、保険期間の前半4割の間は60%を資産計上、40%を損金計上
  • 事業保障や、比較的近い期間での退職金準備におすすめ

マニュライフ生命の新逓増定期保険に契約した当初の時期は、保険料を損金に計上できる割合が少ないため、節税効果はあまり期待できません。

しかし、手厚い死亡保障で経営者の万が一に備えられるため、特に家族経営の企業や中小企業の経営者の方にとっては頼もしい保険商品となっています。

皆さんの会社のリスクヘッジ、資産形成のために、ぜひ検討してみて下さい。

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