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経営者保険とは?事業継続リスク低減と節税効果を徹底解説

経営者保険とは
日本の中小企業の決算期が多い3月。経営者保険のメリットを活用した経営についてお考えになったことはございますか?

経営者保険の活用方法、実際の保険商品、経理処理。法人保険比較.netの管理人FP高橋が、経営者保険活用のメリット、デメリットも交えてお伝え致します。

経営者保険とは

経営者保険とは、契約者が法人、被保険者が役員(または従業員)、保険金受取人が法人(福利厚生制度の養老保険の場合で、二分の一損金算入の場合は、従業員の遺族)となる生命保険の契約形態となります。

保険金額の設定方法は

経営者保険は、被保険者を役員とすることで、高い保険金額を設定することができます

経営者保険の保険金額の設定には、各保険会社で規程が異なるため注意が必要です。年商、役員(または従業員)の年収など。同族企業の場合は、後継者であるか否か、執行役員の位置づけなどです。そして、各保険会社で定めている経営者保険の引受の上限保険金額などから設定します。また、従業員を被保険者とした場合は、保険会社やその商品により違いはありますが、年収が一定の目安となります。

法人が経営者保険に加入する目的とは

法人が経営者保険に加入する目的として考えられるのは、以下です。
・事業保障対策
・退職金対策
・事業承継・相続対策


経営者保険は、上記のような起業継続リスクを減らしつつ、法人税の節税効果を生みます。

経営者保険では、生命保険商品ごとに経理処理が違います。生命保険商品ごとに見ていくことにしましょう。

全額損金算入

経営者保険で活用されている生命保険の商品である逓増定期保険やがん保険が平成20年に全額損金算入から二分の一損金算入に変更されました。

全額損金算入の商品がなくなったとの認識が経営者様の中であるようですが、全額損金算入する生命保険商品は存在します。

主に定期保険が該当しますが、加入年齢+保険期間×2倍が105を超えない期間の生命保険商品であることが、所得税基本通達9-3-5(国税庁)で定められています。

最近では、定期保険の中でも掛捨てだけではなく、解約返戻金のある定期保険が発売されています

最近の経営者保険のトレンドは、疾病死亡のリスクを一定期間取らず、傷害(災害)死亡保険金のみの支払いとし、一定期間を過ぎれば、疾病死亡保険金が支払われる商品です

生命保険契約では、必ず必要となる診査についても告知扱いとなっており、簡単な告知内容になっております。

そして、保険料は全額損金算入でき、解約返戻率が高めに設定されています

常にお忙しく、さらに決算時期の着地点が見えてきた時からのスピーディーな決断を迫られる経営者様にとりましては、短期間で決断いただける生命保険商品となっております。

また、お身体が気になる年齢に差し掛かる経営者様のニーズに合致している商品です。

但し、経営者保険の活用として、全額損金算入の生命保険商品を検討される際には、十分なキャッシュフローで、保険契約以降数年間の利益が見込める場合には、検討の余地があります

例えば、今期は、特別利益等の計上が見込まれる場合でも、翌年度決算では、赤字になるという場合では、経営者保険の活用は有効ではありません。1年で償却できる別の決算対策を検討する方が良いでしょう

解約返戻率についても、70%~80%台の商品も出てきています。法人税を加味しますと、掛けていただいた保険料は戻ってくる計算となりますので、メリットがあり、キャッシュを減らすことなく、簿外にプールしておくことができます。

全額損金算入の場合は、解約時は、全額雑収入として計上されます。役員、従業員の退職金対策として活用することで、退職金引当金としての活用ができます。

簿外でキャッシュをプールしているので、解約時は雑収入として計上することになります。退職金を払い出すなど、出口でのキャッシュの使用目的がないと税金の繰り延べとなり、メリットがありません

退職金の支払いや、もしもの有事に備えることができれば、メリットを享受でき、キャッシュフローが乱れることもありません。

決算時期に利益が見込めるのであれば、利益があるときに経営者保険を活用し、簿外にキャッシュをプールできます。有事の際には解約をしてキャッシュフローを乱すことなく経営が継続できますし、取引金融機関への決算書の印象も良くなります。

経営者保険は、契約時だけではなく、出口の対策についても良く検討してご契約されると良いでしょう

二分の一損金算入・二分の一資産計上

経営者保険で活用されている生命保険商品の中には、二分の一損金算入・二分の一資産計上の生命保険商品があります

この場合は、前述の定期保険所得税基本通達9-3-5の加入年齢+保険期間×2倍が105を超え、保険期間満了時の被保険者の年齢が70歳を超える商品であることが定められています。

これは、長期平準定期保険という保険商品で、保険会社により、99歳、100歳満了の定期保険です

主に若い役員への退職金対策に活用されている商品で、平成8年・課法2-3で定められています。二分の一が資産計上されますが、数年利益が見込まれ、経営者保険の活用を検討した場合、損金ベースで保険料の倍額のキャッシュの準備が必要です。

また、経営者保険で多く活用されている生命保険である逓増定期保険の場合、平成20年2月28日課法2-3、課審5-18の通り、保険期間満了時の被保険者の年齢が45歳超である逓増定期保険は、二分の一損金算入・二分の一資産計上と定められています

逓増定期保険の場合は、キャッシュが欲しい時期に欲しい金額を保険設計上、柔軟に設定することができます

逓増定期保険は、保険金額がある一定の率で増えていく階段のような形の保険ですが、支払い保険料を保険期間に平準化してお支払いいただくことで、負担いただく保険料は大きくなりますが、その分解約返戻率が高めに設定されているのが特徴です。

但し、保険料が高額なためキャッシュフローが明確で継続的に安定した経営をされている場合に活用できる保険です

逓増定期保険には、そのほか、三分の一損金算入・三分の二資産計上、四分の一損金算入・四分の三資産計上の商品があり、平成20年2月28日課法2-3、課審5-18で定められています。

これらは、長期的に資産を形成することを目的としている商品で、資産性が高く、単純返戻率が100%を超えるものがあります

これは、長期平準定期保険と同様、若い役員の退職金対策などで活用される経営者保険の生命保険商品ですが、決算対策などに活用を希望される場合には、ニーズに合致しない生命保険商品です。

事業承継、相続対策としての機能

決算対策としての経営者保険の活用についてお伝えしてまいりましたが、事業承継とも大きく関わってきます

中小企業の事業承継では、取引相場のない株式(金庫株)の対策が重要になってきます。中小企業の株価は、上場企業とは違い、会社の規模などで、いくつかの計算方法があり、業績が良い会社、長年安定している会社の株価が上昇傾向にあります。


主にカギとなるのが、利益の部分です。

経営者保険を活用し、利益を圧縮することができれば、株価を下げることがでます。売却する際の負担が軽減され、スムーズな事業承継の手助けをすることができます

また、経営者保険とは少し離れてしまいますが、相続対策でも生命保険は有効です。

金庫株は、事業を継承される方に引き継がれますが、現金を準備することは負担となります。終身保険などを活用し、被保険者を経営者様とすることで計画的な経営者の勇退だけではなく、突然のことにも死亡保険金で対応することができます。

経営者保険は、このような、最近、国策となっている事業承継問題の一役を担うことができます。

生命保険には4つの機能

生命保険には4つの機能があります。

・資産形成機能
貯金は三角、保険は四角ということばがあります。死亡すれば、契約した保険金額が。一定期間で解約すれば、解約返戻金が入ります。満期がある保険の場合は、満期返戻金を受け取ることができます。
・宛名機能
保険金受取人を設定することで、確実に決まった人へお金が渡るシステムになっています。
・即時現金機能
人が亡くなると、金融機関の口座は凍結され、一切引き出しができなくなりますが、保険は宛名機能があり、必要な手続きをすることで、お金を受け取ることができます。
・資金平準化機能
経営者保険は、突発的な経営危機に備えるという役割があります。アクシデントがあったときに、(一部)解約することで解約返戻金を受け取り補填することで益を立てることができますし、銀行への印象悪化を防ぐことができ、キャッシュフローを安定化することができます。

また、解約はせず、無審査で資金を調達する制度としては、契約者貸付制度があります。

いかがでしたでしょうか。経営者保険加入の目的を明確にすること、また、出口では明確な目的があることで、法人税の納税を抑えながら、キャッシュを増やしていき、経営の有事にも備えることができます

ぜひ、経営に経営者保険を積極的に活用し、財務体質を強化に生かしてはいかがでしょうか。

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