経営者保険を活用した法人税対策テクニック

保険の税金対策

2020年最新版!法人保険の仕組みと節税対策をFPが徹底解説

法人税対策

2019年6月、国税庁より法人保険の定期保険及び第三分野保険に係る保険料の取扱いについて見直しが行われ、新たなルール案が公表されました。現在の法人保険の取り扱いは新しいルールによる運営が行われ、当記事に関しても新ルールに基づいた解説をしております。

新ルールについての詳細は、国税庁・金融庁・各保険会社が公表する内容を合わせてご参照ください。

決算時期が近付くにつれ、法人保険で「節税対策」をしようと考えている経営者の方は多いのではないでしょうか。

しかし、2019年度に国税庁が発した通達改正による税制改正によって、以前のように節税対策ができなくなりました

とは言え、以前より効果は薄れたものの、法人保険の保険料を損金として全く算入できなくなってしまったわけではありません。保険の種類ごとに決まった割合で損金計上することが可能で、小さいながらも節税対策をすることが可能です。

そこでこのページでは、「令和元年度の最新版!法人保険の節税効果と活用方法」として、改正された新ルールに基づいた法人保険の節税効果の現状と活用方法を解説します。

また、税制改正による変更点はもちろんのこと、法人保険による節税の仕組みなど基本的な情報も順を追って紹介。法人保険による節税対策について最新の情報を交えながら、皆様が最適な法人保険を見つけられるよう徹底サポート致しますので、どうぞご覧ください。

【この記事の監修担当者】
金子 賢司
  • CFP
  • 住宅ローンアドバイザー
  • 生命保険協会認定FP(TLC)
  • 損保プランナー
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・情報発信しています。



法人が保険で節税対策をする理由とメリット

節税メリット
まず、法人保険による節税の仕組みから見ていきましょう。

そもそも、法人にかかる税金を減らすためには、「法人税の課税対象となる“利益”を減らす」ことが必要です。 そして、この課税対象となる利益を減らすには、例として2つの方法が挙げられます。

  1. 経費を損金として計上して、当期の利益を減らす方法
  2. 法人保険の保険料を損金として計上して、当期の利益を減らす方法

①の方法では、たとえば設備投資や自動車などの備品購入で利益を減らすことができる可能性があります。ただし、場合によっては、利益を減らしたいがために不要なものにお金を使ってしまい、会社にとって良いこととは言えないケースもあり得るでしょう。

一方、②の法人保険の活用では、単純に経費を使って節税のメリットを得るだけではなく、将来受け取ることができる「解約返戻金」や「満期保険金」という形で簿外にお金を残すことが可能なのです。

さらに、法人保険に加入すれば保障も得ることができます。保障内容は法人保険によって様々ですが、経営者のケガや病気、社内の福利厚生の充実化、退職金準備、事業保障、事業承継対策など、活用範囲は幅広いです。

このように、節税効果以外にも、企業の制度や経営体制を整えたい場合に、法人保険は心強い味方となるでしょう。

節税効果を得るためには…
  • 何らかの経費を計上して、当期の利益を減らす
     →単純に利益が減り、法人税も減る。
  • 法人保険の保険料を損金として計上して、当期の利益を減らす
     →利益を減らして法人税を圧縮できるだけでなく、簿外資産を残すことも可能!

  • では、法人保険の節税効果について、次の章でその仕組みをもう少し詳しく解説していきます。


    損金と返戻率を理解して法人保険の仕組みを知る

    法人保険による税金対策の仕組みを理解するには、「損金」、「解約返戻金」、「出口戦略」の3つが重要です。

    これらを考慮して保険に加入することが、賢く節税するポイントになります。

    「損金」「解約返戻金」「出口戦略」それぞれを簡単に説明すると、
    • 損金:会社の費用のうち、税制上で法人税を減らすことができるもの
    • 解約返戻金:将来、法人保険を解約した際に得られるお金
    • 出口戦略:解約返戻金の活用法を考えること

    法人保険で節税をする際には、これらの性質を理解した上で、うまくコントロールすることが成功の鍵となるのです。

    それでは、ここから損金と解約返戻金、出口戦略について、それぞれもっと詳しく見ていきましょう。


    損金

    損金とは、税務上法人税を減らすことができる費用のことを指します。

    法人税の課税対象となる“法人所得” = 会社の益金 – 損金
    会社の費用の中でも、損金として計上できる費用と、できない費用があります。

    損金として計上できる金額が大きいほど法人所得が減り、結果として法人税も小さくなります。そのため、法人税の節税には「損金」が大きな鍵となります。

    そういった中で、法人保険は支払う保険料を損金として計上できる場合があるため、節税の方法として活用されているのです。


    保険料の損金を考える際の注意点

    法人保険の損金を考える際には、1つ大きな注意点があります。

    それは、法人保険の種類によって保険料のうち損金計上できる割合が違い、節税効果が異なるという点。たとえば、必ずしも法人保険の保険料全額を損金として計上できるわけではないのです。

    特に現在は2019年の税制改正によって法人保険の保険料の損金計上ルールが複雑になり、法人保険のもつ特徴に応じて損金計上できる割合が細かく決められています

    この新しいルールについては後ほど詳しく解説しますが、全体として「解約返戻率の最大値が高い(=貯蓄性の高い)保険ほど、損金として計上できる割合が小さくなった」という形です。

    ※解約返戻率:支払った保険料総額に対してどれだけの金額が解約返戻金として戻ってくるかを表した割合。解約返戻率が高いほど戻ってくる金額が大きく、貯蓄性が高いと言える。

    税制改正が行われる以前は節税効果に加えて貯蓄性も大きい保険商品がありましたが、現在ではそういったものは期待できません。

    また、先程も説明したように、現在の法人保険の損金算入ルールは非常に複雑です。そのため、法人保険による節税対策を考える際には、法人保険や税務処理についての知識が豊富なコンサルタントや保険代理店のスタッフに相談するのが安心です。

    ルールを十分に把握せずに法人保険に加入しても、思っていたより節税効果が出なかったということも有り得ます。そのため、加入前にプロの目でアドバイスをもらうことをおすすめします。


    解約返戻金と解約返戻率

    法人保険による節税を語る上で外せないのが、法人保険解約時の解約返戻金

    貯蓄性がまったくなく解約返戻率がゼロという掛け捨て型の保険を除いて、法人保険の多くは解約返戻金があります。

    だからこそ、先ほど紹介した法人保険の損金算入ルールとして「解約返戻率の最大値が高い保険ほど、損金として計上できる割合が小さい」といった、個々の解約返戻率に応じた内容が設けられた面があると言えます。

    法人保険の解約返戻率は、契約時からだんだん右肩上がりに高くなっていき、最も高いピークを迎えた後に徐々に下がっていくのが一般的です。

    つまり、解約返戻率のピーク時期を逃してしまえば手元に戻ってくるお金は少なくなってしまうため、解約返戻率の高い時期に解約するのがベスト

    ピーク時期を迎える早さや、ピーク時期をキープしている長さは保険商品によって異なります。また、法人保険の加入年齢や保険期間によっても違いが生まれるため、加入時に入念にチェックしておきましょう

    解約返戻率は保険商品のパンフレットに記載されていたり、保険代理店や保険会社のスタッフが各個人の年齢・保険期間に応じて返戻率の推移を出してくれたりします。

    これをしっかり把握しておかなければ、損金に参入できる保険料の割合が想定と違ったり、解約するタイミングを間違えてしまい損をしたりする可能性があるため、要注意です。


    法人保険の出口戦略

    ここからは、法人保険による税金対策の最後のポイント、出口戦略について説明します。

    出口戦略とは、解約返戻金の使い道のことを指します

    実は、法人保険の解約返戻金は受取時に益金として計上されます。益金は法人税の課税対象となるため、解約返戻金をただ受け取るだけでは法人税が増えてしまうのです。

    そのようなことを避けるため、解約返戻金を受け取った際に同じだけの支出ができるように、あらかじめ返戻金の使いみちを考えておくことが重要です。

    出口戦略としては、たとえば社長や役員の退職金が考えられるでしょう。また、社長が退職し、後継者に事業を譲る際の事業承継費用にも利用できます。

    このような出口戦略を考える際に大切なことは、解約返戻率のピーク時期と支出が起こるタイミングをきちんと合わせることです。

    解約返戻率はピーク時期を過ぎるとどんどん減少していきます。解約のタイミングが遅くなると返戻金も少なくなり、結局損をしてしまうことになりかねません。

    そのようなことを避け最大限に節税メリットを享受するためには、保険商品の解約返戻率のピーク時期、ピーク期間の長さをきちんと把握してから、しっかり出口戦略を立てることが鍵になるのです。


    さて、以上が法人保険で節税効果をあげるためのポイントでした。改めてまとめると、

  • 保険料を損金計上することで節税効果が生まれる
  • 法人保険の保険商品によって損金に計上できる割合が異なる
  • 解約返戻率が高いほど、大きな解約返戻金が手元に戻ってくる。しかし、解約返戻率の高い法人保険は節税効果があまり期待できない面もある
  • 解約返戻金は益金として課税対象となるため、受け取るときには出口戦略が重要


  • 「損金」「解約返戻率」「出口戦略」をしっかり理解すること、それこそが節税対策の鍵です。

    しかし、法人保険に加入した際には、節税効果や保障などメリットばかりがあるわけではありません。注意をしなければ、思わぬ損をする可能性もあります。

    次の章で、節税目的に加入する法人保険についてデメリットを説明していきます。


    デメリットも理解する

    デメリット
    法人保険を活用した節税対策には、メリットがある反面もちろんデメリットも存在します。

    法人保険加入の前に以下を確認しておきましょう。


    法人保険解約のタイミングによって損失も

    法人保険は解約のタイミングによって返戻率が異なり、一般的に早期解約をした場合には、返戻率が低いことが多いです。

    早期解約の場合、返戻率が40%以下、つまり、支払った保険料の半分以上が戻ってこないこともあり、大きな損失が出る可能性も。

    きちんと節税効果をあげるために、法人保険に加入する際は返戻率が低いタイミングで保険を解約することがないか、あらかじめ入念に確認しておきましょう。


    会社の資金繰りが悪化する

    法人保険に加入する際には、ある程度まとまった金額を毎月あるいは毎年支払っていく必要があります。

    年間500万円なら、500万円分のキャッシュが一時的になくなるというデメリットが生まれてしまいます。そのため、キャッシュフローが安定していない時期に法人保険に加入することは危険です。

    まずはある程度収益の基盤が安定してから、法人保険を活用した税金対策を考え始めるのが得策だと言えます。


    適していない法人保険加入は節税にならない

    「とにかく節税したい」という気持ちだけで、単純に損金の割合が大きい法人保険に加入する方もいますが、これでは効果的な税金対策になりません。

    保険商品によって、返戻率のピーク期間の長さや保険料の安さなど特徴は様々。そして、その特徴にもとづき「退職金の準備に適したもの」、「福利厚生に適したもの」など活用目的が異なってくるのです。

    それを無視して加入してしまえば、せっかくお金を払っているのに自分には無駄な保障しか得られなかったり、戻ってくる返戻金が最大になる前に解約することになり損をすることになってしまう可能性があります。

    法人保険を最大限に利用するには、節税効果だけを考えるのではなく「今自分の会社に最適な保障は何なのか?」という視点も忘れずに検討することが重要です。

    以上のようなデメリットをしっかりと踏まえた上で、節税効果と保障を考えた保険選びをしていきましょう。


    2018年(平成30年)税制改正での変更点

    ここで、最近に起こった国税庁の税制改正に関する重要なニュースをお話ししようと思います。これは、「法律面からみた法人保険による節税」に関わる内容です。

    近年では法人保険による節税について税制上のルールが厳格化しており、今後の動向を考える上でも最近起こった法的な改正を知っておくことは非常に重要と言えます。

    <ニュース1.>
    平成30年から法人保険に関する支払調書が変更

    <ニュース2.>
    平成29年6月23日、札幌高裁が「法人負担の保険料について、名義変更後の個人の一時所得から控除することを認めない」という判決を出した


    ニュース2については、近年節税方法として人気があった「低解約返戻金型逓増定期保険」の名義変更スキームで、簡単に言うと、「法人がお金を払ったのに、法人に属する個人がその返戻金をもらう」といったものです。

    法人は保険料を払うことで税金対策の効果を得ることができ、個人は保険料を払わずに返戻金を手に入れることができる。法人も個人も、大きなメリットを享受できるものでした。

    今まではグレーゾーンの税金対策でしたが、上記の札幌高裁の判決で、ついにメスが入る形となったのです(最高裁においても上告を棄却・不受理)。

    そして、ニュース1の支払調書の変更で、平成30年1月1日以降に保険の名義変更をすると新しい基準が適用されることになりました。こうした変化から、国税庁の姿勢が「租税回避」のための保険活用に対して厳しくなっているということが伺えます。


    節税と租税回避

    ここで出てきた、「租税回避(そぜいかいひ)」とは何でしょうか? 厳密には学問上の概念なのですが、「節税」「脱税」と比較すると、どのような意味合いになるか確認しておきましょう。

    学術的な詳細は国税庁-審議会・研究会等をご確認下さい。
  • 「節税」…合法であり、税務署が想定内の減税方法
  • 「租税回避」…合法だが、税務署のウラをかくような減税方法

  • ちなみに違法な減税方法は“脱税”となり、法律上罰されるものです。

    租税回避は、いわば「行き過ぎた節税方法」ですが、現状はっきりとした基準はありません。そのため、個々のケースによっては裁判沙汰になることもあるのです。

    こうした社会的な背景があるため、平成30年以降は今までグレーだと思われていた節税対策の方法にリスクが付きまといます。

    さらに、国税庁は2019年に法人保険の節税効果に歯止めをするべく、大きな税制改正を行いました

    次は、2019年度の法人保険に関する通達改正を確認していきましょう。


    2019年(令和元年)税制改正での変更点

    国税庁は通達改正を2019年6月28日に出し、法人保険の定期保険および第三分野商品(医療保険、がん保険など)の税制改正を行いました

    以前は節税効果が高かった法人保険の商品も各社で販売が停止されており、今後は税制改正に合わせた商品の販売に代わることになります。

    今回の税制改正の大きな変更点は、法人保険の節税効果が大きく抑えられた点。先ほど少し説明しましたが、「解約返戻率が高い(=貯蓄性の高い)保険ほど、損金として計上できる割合が小さくなった」といった形です。

    では、新ルールについて、詳しく見ていきましょう。


    最高解約返戻率50%超の定期型法人保険は損金取扱いを厳格化

    国税庁が出した通達による税制改正は、ピーク時の解約返戻率が50%を超える場合は保険料の一部を所定の期間に渡って資産として計上し、残りを損金に計上するという内容になっています。

    資産として計上する期間はそれぞれ定められており、所定の期間が過ぎると資産計上した分を取り崩して損金に計上します。

    つまり、貯蓄性が高い法人保険について、損金に計上できる割合を以前より厳しく制限する内容に変わりました。

    下記、国税庁が発表した通達改正による最高解約返戻率50%超の場合の新たな保険料取扱一覧です。

    ピーク時の返戻率 項目 取扱
    50%以下 資産計上不要(全額損金算入)
    50%超
    70%以下
    資産計上
    期間
    保険期間開始~前半4割期間
    ※一被保険者の年換算保険料合計額が30万円以下の場合は資産計上不要
    資産計上
    割合
    支払保険料×0.4(6割損金算入)
    資産取り崩し
    方法
    前半3/4期間経過後から均等取り崩し
    70%超
    85%以下
    資産計上
    期間
    保険期間開始~前半4割期間
    資産計上
    割合
    支払保険料×0.6(4割損金算入)
    資産取り崩し
    方法
    前半3/4期間経過後から均等取り崩し
    85%超 資産計上
    期間
    ① 保険期間開始~解約返戻率ピーク時まで
    ② 1の期間経過後において、年換算保険料に対する解約払戻金の増加割合が0.7を超える期間があれば、保険期間開始からその期間の終わりまで
    ③ 1または2の期間が5年未満の場合は、5年間
    (保険期間10年未満の場合は、保険期間の1/2期間)
    資産計上
    割合
    当初10年間:支払保険料×ピーク返戻率×0.9
    11年目以降:支払保険料×ピーク返戻率×0.7
    資産取り崩し
    方法
    解約返戻率のピーク年度経過後から均等取り崩し

    50%以上の解約返戻率は3つの区分が設けられ、返戻率が高いほど資産計上額が大きくなり、損金算入の割合が抑えられています

    なお、50%以下の解約返戻率の場合は、従来通り全額損金として算入することが可能です。

    以上のように、法人保険の会計処理がかなり複雑化したため、顧問税理士等に経理面で処理方法を確認しておくと安心です。また、法人保険加入の際には、保険会社や保険代理店のスタッフなど専門知識のあるプロに相談しながら検討すると、より節税効果の高い加入方法を探すことができるでしょう


    法人保険の第三分野商品も改正の対象

    今回の通達改正により、定期保険だけでなく「保険期間が終身で保険料払込期間が短期の第三分野保険商品」に関しても変更が及ぶことになりました。

    第三分野の保険とは、医療保険やがん保険などを指します。

    これらの法人保険は、以前は節税目的で利用されるケースが多くありました。具体的には、保険期間を終身にし、保険料の払い込みを短期で終わらせることで損金に計上できる金額を大きくする、といった手法です。

    しかし、今回の税制改正によって、保険期間が終身で保険料払込期間が短期の第三分野保険商品は年間保険料30万円までしか損金として計上できないルールに変更。30万円を超える場合には、期間に応じて損金計上が制限されます。

    以前は短期払い終身がん保険だけが規制されていましたが、今後は税制改正により短期払いの第三分野保険が広く対象となり、節税対策としては利用できなくなりました。

    必見!法人保険の種類別税金対策の効果

    節税効果
    ここまで、法人保険の節税の仕組みと、現在の保険料の損金取り扱いに関するルールを説明してきました。

    以前よりも節税効果が小さくなってしまったとはいえ、現在でも法人保険の保険料を損金として計上することは可能です。

    そこでここからは、現在の状況の中で節税効果がある程度見込める法人保険の保障内容について、具体的に見ていきたいと思います。

    節税効果を期待できる保険の種類として、ここでは3種類の法人保険を取り上げていきます。


    養老保険・年金保険

    まずは、養老保険や年金保険です。

    養老保険
    被保険者の死亡時には死亡保険金、生存のまま契約満期を迎えた際には満期保険金が支給される法人保険のこと。

    年金保険
    契約時に定めた時期を迎えると、所定の期間中契約者に年金が支払われる保険のこと。被保険者が年金を受取る前に死亡した場合、死亡保険金などが支払われる。

    養老保険、年金保険とも、社員の死亡保障等の福利厚生として活用する方が多いです。また、貯蓄性に優れているため、満期保険金・年金の受取人を法人にして、社員の退職金準備を目的として活用される場合もよくあります。

    特に養老保険は、社員の福利厚生や退職金の準備として活用でき、その上一定の節税効果も期待できるため、これから再注目されると予想されています。

    ただし、養老保険や年金保険で節税効果を狙うには、福利厚生を目的として加入しなければならないという点に注意

    具体的には、
    • 福利厚生規定を作成し、保険の加入目的として役員や従業員の生存退職金・死亡退職金・弔慰金の資金準備を明確に挙げている
    • 全ての役員・従業員を加入対象とする
    • 役員と従業員の大部分が同族関係者ではない
    • 契約形態は下記の通りにする
    契約者 被保険者 死亡保険金受取人 満期保険金受取人
    法人 役員・従業員
    (原則として全員が加入)
    被保険者の
    遺族
    法人
    などの条件を満たす必要があります。特に、全ての従業員を加入対象とした場合には保険料の負担も大きく、キャッシュフローに影響を与えるリスクもあるため、注意が必要です。


    長期定期保険・逓増定期保険

    長期定期保険や逓増定期保険は、ある一定期間の死亡保障を目的とした生命保険です。

    長期定期保険
    保険期間を長期で設定できる定期保険。解約返戻率が高く、70%~90%ほど
    解約返戻率のピークを迎えるのは加入後10年~30年ほどで、ピークの持続期間が長い。
    契約満期を迎えた際の満期保険金はゼロ。

    逓増定期保険
    契約後、死亡保険金額が契約当初の5倍ほどまで増える生命保険。
    解約返戻率が高く、70%~90%ほど
    契約後の早い段階で解約返戻率のピークを迎えることが多い。満期保険金はゼロ。
    デメリットは、保険料が高額になる傾向が多い点。

    長期定期保険も逓増定期保険も、資金形成効果の高さから退職金準備や事業保障に活用されることが多いです。

    貯蓄性が高いため節税効果としてはいまいち期待できないのは否めませんが、解約返戻率が70%~85%の間であれば、保険料の40%を損金として計上することが可能です。

    ただし、保険商品や被保険者の年齢契約期間によって解約返戻率が変わるため、加入時にしっかり確認することが重要です。


    税金対策の効果が期待できる法人保険

    税対策効果
    ここからは、税金対策の効果を期待できるおすすめの法人保険を2つ紹介します。


    FWD富士生命「福利厚生プラン」

    FWD富士生命の「福利厚生プラン」は、従業員の福利厚生のために活用できる養老保険。

    役員や従業員の死亡退職金・弔慰金や生存退職金(定年時の退職金)の準備にぴったりです。

    また、福利厚生規定を作成し、従業員の全てを加入対象にするなどの要件を満たすことで、保険料の半分を「福利厚生費」として損金に算入することが可能。比較的大きな節税効果を期待できると言えるでしょう。

    ただし、全員を加入対象にすることで会社の保険料負担が大きくなってしまう可能性もあり、自社のキャッシュフローを考えながら検討する必要ある点に注意してください。

    マニュライフ生命「Prosperity 新逓増定期保険」

    マニュライフ生命「Prosperity 新逓増定期保険」は、基本的な特徴については一般的な逓増定期保険と変わらず、保険金が5倍にまで増加していきます。

    保険料の損金算入は、解約返戻率の大きさによって異なります。
    • 最高返戻率が70%~85%:保険期間の前半4割は支払い保険料の4割を損金計上
    • 最高返戻率が85%以上:当初10年間は支払保険料×ピーク返戻率×0.1を損金計上

    逓増定期保険は、保険金額が高額なため保険料もそれに応じて高くなる傾向にあります。しかし、マニュライフ生命のProsperity新逓増定期保険では「低解約返戻金特則」という期間を設け、契約後4年間の解約返戻金の水準を低く設定することで保険料を抑えています

    そのため、逓増定期保険の中でも比較的加入がしやすい保険商品と言えるでしょう。

    今回紹介した保険商品はほんの一部で、他にも節税効果を見込める保険商品は様々あります。当サイトでは、法人保険を扱う保険代理店と提携して、現在販売されている法人保険の加入ご相談・資料請求を承っています

    「法人税対策に有効な保険を知りたい」「とりあえず保険の資料だけ請求したい」などのご要望に無料でお答えしていますので、法人保険で法人税対策を考えている方はぜひお気軽にお問い合わせください。


    節税対策は会社法人以外でもできる

    さて、ここまでで会社の節税のために法人保険が一定の効果を持つということはお分かりいただけたかと思います。

    しかし、法人保険は「会社」だけの特権というわけではありません。他の法人も、法人保険を利用して節税対策をすることができるのです。

    ここからは学校法人やその他の法人団体の方に向けて、法人税課税の有無や、法人保険を使った節税の方法について説明していきます。


    学校法人の税金対策

    学校法人






    学校法人も法人保険に加入することは可能ですが、そもそも学校法人の場合は納税義務が収益事業に限られます

    収益事業による課税が多いのであれば、会社法人同様に法人保険の加入による節税が可能となります。

    その他の団体の節税対策

    その他の団体







    宗教法人も、法人保険に加入することは可能です。学校法人同様、収益事業には納税義務があるため収益事業の節税に対して法人保険は効果があります。

    ただし、収益事業を行っていない宗教法人の場合、基本的に税金を払う必要がないため、節税として加入することは滅多にないでしょう。

    節税以外の目的で法人保険に加入する場合、住職の退職金積み立てや、お寺の修繕費の積み立てが一般的です。

    また、社会福祉法人やNPO法人、法人格のない団体(町内会、マンション管理組合、学会など)も、宗教法人と同じような取扱いとなります。


    開業医の法人保険と節税対策

    開業医







    開業医の方も法人保険を使った節税が可能。また、開業医の方は節税目的以外にも法人保険で備えておくと良いリスクがあります

    ここでは、開業医が法人保険を使って行えるリスクヘッジと節税対策や、おすすめの保険を紹介していきます。

    開業医が設立できる法人

    開業医が設立できる法人は医療法人とMS(メディカル・サービス)法人があります。

    MS法人は“通称”であり、実際の法人格は株式会社や合同会社となるため、法人保険を使った税金対策が可能です。

    医療法人であれば、一般の株式会社等の法人と税制面で多少異なる部分があり実効税率は若干低くなっていますが、法人保険を活用した節税は問題なく行うことができます。


    節税対策を準備すべき理由

    1.被雇用方法の変化~勤務医から開業医へ~
    開業医になった瞬間から、保障に必要な内容が大きく変化します。

    医療法人、もしくは常時従業員が5名以上の法人などにつとめる勤務医は、一般的な会社員と同じく健保組合に加入し、厚生年年金に加入しています。

    しかし、開業医や従業員が5名未満の常勤医は、健康保険や厚生年金の加入義務がありません。よって、国民健康保険と国民年金に自分自身で加入する必要があります。

    医療法人などでの勤務医時代は、健康保険料の半分を事業所が負担していたでしょう。しかし、一般的に開業医になると全額自己負担となり、一般的に遺族年金も介護年金保障も減額します。

    このような変化があるため、法人化して法人保険でリスクヘッジを行うことを検討した方が良いのです。


    2.医療設備の投資返済~病院を開業するために借入した資金~
    ご自身が動けなくなり収入が0になっても、金融機関から借り入れした借金の返済は続きます。

    そのためにも所得保障や、万が一お亡くなりになった際に、ご家族の生活を守るための保障も必要となります。


    法人保険を使った節税と生活保障のカバー

    ご自身が動けなくなり収入が0になっても、金融機関から借り入れした借金の返済は続きます

    そのためにも、所得保障や、万が一お亡くなりになった際のご家族の生活を守るための保障も必要となるでしょう。

    そういった生活保障を含めて、法人保険でカバーすることができます。


    法人保険を使った節税

    医療法人は、一般法人と同じく保険料の一部を損金として処理することができます。

    開業医(個人事業主)は自分自身を被保険者とした場合、保険料の損金算入が認められないケースもあります。

    しかし、医療法人として従業員を被保険者として法人保険に加入すると、損金算入ができる可能性があります

    また、法人保険は節税だけでなく解約返戻金による貯蓄も可能なので、病院で設備投資を必要としたときに解約返戻金を充当するといった選択肢もあるでしょう。


    開業医の法人税対策としておすすめの保険

    開業医が法人保険を利用して節税する際、おすすめの商品を紹介します。


    日本生命「スーパーフェニックス」

    日本生命(ニッセイ)のスーパーフェニックスは、最低20年以上の長期間の契約が前提となった定期生命保険です。

    被保険者が死亡・高度障害状態になった際に保険金が支給される生命保険ですが、解約返戻率のピークが75%~85%ほどと貯蓄性が高い点が特徴です。

    契約期間が長いため、開業医として長く務める際の資金リスク・万が一の生命のリスクに備えられるだけでなく、事業継承をするための資金貯蓄にも活用できます

    税制改正により法人保険の専門家のアドバイスがより重要に

    保険のプロ
    法人保険は、国税庁による税制改正が行われるまでは節税効果を得ながら貯蓄性も期待できるため、税金対策として有効な手段の一つでした。

    節税によって現金を企業内に留保できることから、中小企業にとっては企業体力を付けて事業を展開していく上に効果的な方法でしたが、今後はその効果も小さくなってしまう点は否めません

    とは言え、一定の割合で保険料を損金計上することはできるため、法人保険の法人税対策が全く無駄というわけではありません。節税だけではなく、法人保険が持つ保障内容そのものもしっかり合わせて考えながら、自社にとって最もメリットの大きい方法で加入を考えるのがポイントとなるでしょう。

    ただ、やはり損金取り扱いのルールが複雑化したため、保険料の経理処理の方法や損金計上割合の大きい保険商品の見極めが難しくなっています。

    また、決算前に慌てて法人保険に加入しても、税務署から法人保険の損金計上を否認されてしまう可能性もあります。こうなると、節税にならないどころか重課税の対象となることも考えられます。

    このような状況を踏まえると、無駄な費用や時間をかけずに法人保険を利用した節税対策をするならば、法人保険や税務の知識が豊富な専門家に相談することをおすすめします

    当サイトでは、法人保険を扱う保険代理店と提携して、法人保険による節税対策について無料の相談サービスを行っています。

    税務上正しい法人保険の活用方法や、目先の節税だけではなく将来を見据えた保険選びのアドバイスなど、プロの視点からご提案することが可能です。

    相談は無料で、電話・Webフォームから受け付けております。「節税対策に効果的な保険商品を知りたい」などのご要望がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

    忙しい経営者ほど「保険のプロ」に相談し、保障と税制上の効果を得ています。

    法人保険のメリットを最大限享受するためには、専門家の知識をもとに保険を選ぶことがベスト。


    目的に合った法人保険を選ぶには、会社の経営計画や保険料、損金、解約返戻金など、様々な要素をいっぺんに考える必要があります。この複雑さが、皆様の頭を悩ませる大きな原因でしょう。


    当サイトでは、そんな皆様のお悩みを解決するため、法人保険や税の専門知識をもつ保険のプロが、本当に最適な保険を選ぶための力になります。

    法人向けの損害保険に加入したい

    決算対策として法人保険を検討したい

    経営リスク・事業継承に備えたい

    退職金を準備したい

    経営者の皆様の目的に合わせて、ニーズにあった最適な選択肢をご提案いたします。ぜひご活用ください。


     

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    当サイトの記事は生命保険・損害保険に関する情報提供を目的としており、保険契約の勧誘を行うために作成したものではございません。実際に各種保険にご加入されるにあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご自身でご確認ください。また法人向け定期保険等は、被保険者に万が一のことがあった場合に、保険金を事業保障資金等の財源としてご活用いただくための「死亡保障」等を念頭に置いた保険商品であるため、当サイトでは「払込保険料の損金算入による法人税額等の圧縮」および「短期間での中途解約」のみを目的とする加入等、保険本来の趣旨を逸脱するような加入を推奨しておりません。当サイトで紹介している情報は、私たちが信頼できると判断した情報を基にしておりますが、その情報が確実であることを保証するものではございません。また掲載されている情報は2018年12月以前の情報を基にしているため、現在の事実と相違している可能性がございます。当サイトの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご理解をお願い致します。また当サイトで記載している内容につきましては、予告なしに変更する場合がございます。





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