会社の保険を契約変更する際の注意点

法人保険の基本情報

法人保険の名義変更について解説。個人への名変や経理処理の方法

法人保険の名義のシステムってややこしいですよね。

個人の保険は契約者や被保険者はもちろん個人で変更がありませんが、法人保険では対象が法人になったり個人になったりと名義がころころ変更になります。

「何故名義の変更をする必要があるのか?」

それは名義の変更による明確なメリットがあるからです。
代表的なものとして「法人保険の名義を社長や役員に変更し、退職金として現物支給すること」等が挙げられます。

当記事では名義の変更について、次のことを詳しく説明していきます。

■名義変更可能な保険商品
■税務上、財務上のメリット
■名義変更手続きのポイント


名義変更のポイントについて、ご理解を深めて頂ければと思います。
それではどうぞ!

まずは確認!法人保険の名義変更手続きについて

法人保険の名義変更には、手続きが必要です。
どういう形態で名義を変更するかにより、方法も経理処理も変わります。


法人から個人に移す時

法人契約を個人契約に名義を変更する場合は、退職に伴い解約返戻金相当額を退職金として現物支給する場合がほとんどのケースです。

退職以外で個人契約への名義の変更は給与扱いになりますので、退職以外のタイミングでの名義の変更は、経理上、『給与』となります。
役員報酬は一定のものを除き損金不算入となりますので、注意が必要です。

法人保険の商品によって、経理処理は変わってきます。

■全額損金扱いで、解約返戻金相当額がない法人保険の商品
⇒名義の変更時の経理処理は損金でOK

■1/2損金算入や資産計上の保険商品
⇒保険料積立金が計上されているため、資産計上される分があります。

その額を取り崩し、解約返戻金との差額を雑収入または雑損失で計上します。
具体的に契約名義の変更を行う場合は以下の形態を参考にして下さい。

契約者 法人 被保険者 社長(役員) 保険金受取人 法人契約者 ⇓ 契約者 社長(役員) 個人被保険者 社長(役員) 個人保険金受取人 相続人


個人から法人に移す時

このケースは、主に目的として2パターンあります。

■個人事業主が法人成りした時

■開業医が医療法人を設立した時

個人契約から法人契約では加入目的が異なりますので、『損金』目的などで簡単に名義を変更するのではなく、保障内容などをよく確認して名義を変更することをおすすめします。

法人から個人への名義の変更時、保険の解約返戻金相当額の現金で保険契約を買い取ります。
一方、個人が受け取った現金は一時所得となります。

なお、法人が無償で保険を個人から譲り受け名義を変更した場合は、法人には、解約返戻金相当額の利益が出ますが、個人には課税されません。
具体的に契約名義の変更を行う場合は以下の形態を参考にして下さい。

契約者 社長(役員) 被保険者 社長(役員) 保険金受取人 相続人 ⇓ 契約者 法人 被保険者 社長(役員) 保険金受取人 法人


法人から法人に移す時

被保険者が子会社などに転籍した場合などにこのパターンの名義変更が行われます。

具体的には、転籍前の法人が掛けていた生命保険を転籍後の法人へ名義の変更を行うといった具合です。

この場合の名義の変更時には、解約返戻金相当額で譲渡することになります。
個人から法人への有償譲渡のパターンと同じです。

経理処理においては、以下のようになっています。

■転籍前の法人
⇒資産計上額を取り崩し、解約返戻金との差額を雑収入または雑損失で計上

■転籍後の法人
⇒解約返戻金相当額の現金を支払い、同額を資産に計上

具体的に契約名義の変更を行う場合は以下の形態を参考にして下さい。
(例として、A法人からB法人へ譲渡した場合)

契約者 A法人
被保険者 役員従業員
保険金受取人 A法人

契約者 B法人
被保険者 役員従業員
保険金受取人 B法人


個人から個人に移す時

このパターンは贈与や相続などの時に用いられます。
名義を変更した際の経理処理については、名義を変更したときには税金は発生しません。

ただし、下記のパターンでは贈与税の対象となります。

■将来的に保険が満期を迎え、満期返戻金を受け取るとき
■保険を解約をして解約返戻金を受け取る時に、名義の変更後の保険金受取人が負担しない部分があったとき


そのため、名義の変更時には注意が必要です。


名義変更の際の注意点

ここでは、名義を変更するにあたっての注意点を述べていきます。


節税と認識されないようにする

低解約返戻金型逓増定期保険における、法人から個人へ名義変更が問題視されています。

この法人保険の特性を生かした方法で、解約返戻金の最高返戻率になる直前に法人から個人へ名義を変更して、名義を変更した後に多額の解約返戻金を受け取るという内容です。

法人保険の名義の変更時の解約返戻金相当額は低いです。そのため保険料を損金算入しながら、役員の保険を逓増定期保険で準備することが出来るので、法人としてメリットがあります。

一方、個人名義に変更して返戻金を受け取る個人についても、低い解約返戻金相当額で受け取ることが出来るので、メリットを享受できます。

この手続きは、法人から個人への資金移転とも解釈され、今まで負担した保険料の損金算入が否認されたり、名義の変更時の税金についても調査が入ることになります。

保険会社も注意を促しており、気をつけなければならない手続きの一つです。


キャッシュフローの状況を確認する

名義の変更の際に気をつけることとして、キャッシュフローについて確認することが大切です。

法人保険に加入することで損金算入できることもメリットですが、会社の経営状況を見極めて手続きをする必要があります。

名義の変更には、経理処理が重要になりますので、名義の変更を検討している法人保険がどの様な経理処理となるのか、現金として退職金をどれくらい支給するか等もあわせて考えないといけません。

決算書上の保険料積立金、支払い保険料についても決算書で確認をし、名義変更をすることで生じるキャッシュフローについても確認しておくことも重要でしょう。


無償譲渡と何が違う?

タイトルの疑問についてまずはお答えします。法人保険の有償譲渡の場合と無償譲渡の場合とでは、名義の変更後の経理処理が変わってきます。
法人から個人へ名義を変更した後に、受け取った満期返戻金や解約返戻金は一時所得となります。

有償で保険を法人から個人への名義の変更をした場合は、法人に支払われた名義の変更時点の解約返戻金相当額は必要経費に含め一時所得の所得税の計算をすることになります。

一方、法人保険の無償譲渡の場合、経費となる保険料の負担がないので所得税の負担が増大します。

例えば、名義の変更時の保険料負担が発生しないように、法人が法人保険の契約者となっている時に保険料の払込を完了させておく、短期払いの契約をすることがあります。

この場合、名義を変更して保険を譲り受けた個人は税金の取り扱いに注意が必要です。


まとめ:法人保険を移行する上で理由は重要

法人保険の名義の変更については、明確な理由が必要です。

本来ならば法人保険の名義の変更は、役員の退職時に現物を支給するという福利厚生の意味合いの濃い手続きとなっております。

法人保険の名義の変更を、このような本来の目的とは違うメリットを享受するために行うことはリスクも生じます。

「明確な理由を持っていないために、後で延滞税を払うことになった」
「税務署から、何年にもわたり目を付けられてしまう」


上記の可能性がありますので、経営者にとっては、良いことばかりではありません。

保険料が損金に算入出来ることや、現物で退職時に渡すことが出来るなど、メリットが多い法人保険の名義の変更。
そんな名義の変更は、是非目的を明確にもって活用していただきたいと思っています。
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