従業員の福利厚生について考えるときに、法人保険に入ることもひとつの手段としてあります。ただ、せっかく法人として保険に入るのなら、メリットをうまく活用していきたいものです。

保険にはさまざまな種類があるものの、従業員の生活を守りつつ、経営にとってもプラスになる方法を考えていくことが大切です。今回は代表的な「養老保険」と「医療保険」について解説します。

従業員満足度を上げる福利厚生としての活用方法

法人保険に入ることは従業員に対する福祉の向上を図ると共に、企業側にとっても税制上のメリットを期待できます。

従業員の安心を支える保障を用意できる

長く勤める従業員に対して、何らかの福利厚生制度を整えることは経営にとっても大事です。

保険に入っておくことで、入院時の保障や死亡時の保険金を用意することができるでしょう。

従業員だけではなく、その家族にとっても安心できる仕組みを作っておくことで、結果的に仕事に対するモチベーションを上げていけます。

退職金準備として活用できる

また、もしものときだけではなく保険を活用することで、退職金の準備をすることにもなるでしょう。

勤続年数が長くなるほど退職金が積み増されていくなら、人材を定着させることにもつながっていくはずです。

解約返戻金・契約者貸付を資金調達の選択肢にできる

解約返戻金のある貯蓄型の保険であれば、経営に危機的な状況が訪れたとしても資金調達手段として活用することができます。

また、解約返戻金の範囲内で「契約者貸付」を行っている保険会社もあります。通常の資金調達手段であれば資金が必要なときほど、借り入れのためのハードルが高くなってしまいがちでしょう。

契約者貸付制度は、保険契約をもとに資金を借り入れできる仕組みです。

担保設定や手続きの負担が小さく、借入条件(金利など)も一般的なカードローン等より低めになることが多い点がメリットです。

経営者リスクの万が一に備える

法人保険は従業員の福利厚生だけでなく、経営者自身にとっても役立つものです。たとえば、法人保険に加入しておくことで経営者に何か事故があった場合にも、会社に与えるダメージを減らすことができるでしょう。

中小企業の場合であれば、経営者が動けなくなってしまったときのリクスはとても大きなものがあります。

後継者が引き継ぐとしても、経営が安定するまで数年単位の期間が必要になるケースも考えられます。

そうしたリスクに備えるにはあらかじめ法人保険に加入しておき、もしものときがあっても死亡保険金や解約返戻金などで対処できれば、経営リスクを減らすことが可能です。

福利厚生として加入する場合の税務上のポイント

福利厚生として法人保険に加入をしたときには、税務上の取扱いも押さえておきましょう。

保険料の損金算入は契約内容で変わる

福利厚生として法人保険に加入する場合でも、保険料の損金算入の範囲は契約内容で変わります。

例えば、掛け捨てタイプの保険は保険料を全額損金に算入できることがあります。貯蓄タイプの保険でも、商品によっては保険料の2分の1を損金に算入できます。

損金は経常利益から差し引くことが可能なので、結果的に支払う税金をおさえることにつながります。ただし取扱いは、保険の種類や返戻金の有無・水準、契約者・被保険者・受取人の関係などで変わるため、加入前に設計書とあわせて確認しましょう。

給付金・保険金の受取人によって扱いが変わる

医療保険などで給付金の受取人を従業員個人にすると、税務上は給与として取り扱われることになり、所得税や社会保険料の負担が増える可能性があります。福利厚生として運用する場合は、受取方法も含めて設計しましょう。

解約返戻金は受け取り年度の税負担に影響する

解約返戻金は税務上、益金になり得るため、受け取り年度の課税額が増える場合があります。税負担を抑えるためには、退職金などの支出時期に合わせるといった、出口戦略の想定もしておきましょう。

福利厚生規程を整えて運用をそろえる

福利厚生の目的は従業員の仕事に対するモチベーションを高めることにあるので、社内で情報共有ができるように「福利厚生規程」を作るようにしましょう。

福利厚生規程を備えておくことで、実態として福利厚生を行っている証明にもなります。税務調査が入ったときの確かな根拠資料となり、給付金の支払いについての権利関係にまつわるトラブルを防ぐことができるでしょう。

おすすめ①養老保険

法人が「養老保険」に入る目的としては、従業員の退職金を準備する意味合いが強いと言えます。

また、従業員に万が一のことがあった場合には死亡保険金が支給されるため、家族の生活を守ることができます。

加えて、満期になれば満期保険金を受け取れるため、支払った保険料を差し引いた金額を退職金としての支給も可能です。

退職金として支給をすれば損金扱いができますし、満期保険金の益金と相殺をすることによって会社の財務に与える影響を可能なかぎり抑えられるでしょう。

養老保険は加入期間が長ければ長いほど解約返戻率も高くなるため、支払った保険料と同程度の解約返戻金を受け取れる場合があります。

おすすめ②医療保険

従業員の福利厚生として医療保険に加入しておくことは、安心して働ける職場を形作っていく意味で大きなメリットがあります。

従業員が病気やケガに遭ってしまった場合に、入院費用・手術費用・通院費用をカバーできるため、福利厚生として機能します。

定期かつ掛け捨て型なら全額損金、終身タイプや解約返戻金ありのものでも契約次第で一定の損金算入が可能なので、課税所得の圧縮にもつながります。

もしものときに備えて、会社が医療保障を用意してくれることで従業員の不安を軽減してあげることができます。

比較が大事!選ぶ際のポイントとは?

福利厚生の一環として保険を検討するときには、多くの種類があって迷ってしまうこともあるでしょう。自社に合った保険を選ぶためのポイントをおさえて、最適な保険に加入することが大切です。

複数社で見積りを取り、条件をそろえて比較する

まず、特定の保険に加入をしようと思っても、きちんと複数の保険会社に見積りを取るようにしましょう。

いったん加入をしてしまうと、ほかの保険に乗り換えるのは手続きも面倒になってしまうため、最初の段階でよく検討しておくことが大切です。

保険はどれも同じように感じていても、細かな部分を見ていけば保障内容や契約期間などの違いがあります。複数の会社から見積りを取って、比較してみることを心がけましょう。

受け取り時の税務と出口の想定も押さえる

十分に検討しないまま加入をしてしまうと、いざ保険金を受け取るときに税務上の処理に困ってしまう可能性があります。

解約返戻金は税務上、益金になり得るため、受け取り年度の税負担が増える場合があります。退職金などの支出時期に合わせるといった、出口戦略の想定もしておきましょう。

付帯サービスもチェックする

保険に加入するときには、付帯サービスについてもチェックをしておきましょう。保険会社によっては多くの加入者を募るために保険契約にさまざまなサービスをつけているのです。

付帯サービスとして代表的なものは、レジャー施設の割引や育児や介護などの無料相談、セカンドオピニオンサービスといったものがあります。

従業員のニーズに合わせて、どの保険会社の商品を選ぶのか参考にしてみることも大切です。

まとめ

福利厚生制度といってもさまざまなものがあります。

その中でも、養老保険や医療保険などを会社で契約し、退職金制度や医療費補助の充実を図るのは、従業員の将来を守る意思を明確に示せます。従業員だけではなく、その家族にとっても安心できる環境を提供できます。

企業にとっても税務効果などのメリットがあるため、ぜひ法人保険を導入し、社員のモチベーションアップにつなげましょう。

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