従業員の福利厚生について考えるときに、保険に入ることもひとつの手段としてあります。ただ、せっかく法人として保険に入るのなら、メリットをうまく活用していきたいものです。
保険にはさまざまな種類があるものの、従業員の生活を守りつつ、経営にとってもプラスになる方法を考えていくことが大切です。今回は代表的な「養老保険」と「医療保険」について解説します。
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従業員満足度を上げる福利厚生としての活用方法
法人保険に入ることは従業員に対する福祉の向上を図ると共に、企業側にとっても税制上のメリットを期待できます。
長く勤める従業員に対して、何らかの福利厚生制度を整えることは経営にとっても大事です。
保険に入っておくことで、入院時の保障や死亡時の保険金を用意することができるでしょう。
従業員だけではなく、その家族にとっても安心できる仕組みを作っておくことで、結果的に仕事に対するモチベーションを上げていけます。
また、もしものときだけではなく保険を活用することで、退職金の準備をすることにもなるでしょう。
勤続年数が長くなるほど退職金が積み増されていくなら、人材を定着させることにもつながっていくはずです。
解約返戻金のある貯蓄型の保険であれば、経営に危機的な状況が訪れたとしても資金調達手段として活用することができます。
また、解約返戻金の範囲内で「契約者貸付」を行っている保険会社もあります。通常の資金調達手段であれば資金が必要なときほど、借り入れのためのハードルが高くなってしまいがちでしょう。
しかし、すでに支払ったもののなかから貸付けを受けるのであれば、手軽であるため会社の財務状況を改善する有効な手段と言えます。
利息も3%程度で設定されている場合が多いので、安心して借り入れを行うことができます。
企業が福利厚生の一環として法人保険に加入をしたときには、税金対策としてもプラスになるでしょう。掛け捨てタイプの保険であれば、支払った保険料の全額を損金として計上することができます。
貯蓄タイプの保険であれば、商品によりますが、保険料の2分の1を損金として計上できます。
損金は経常利益から差し引くことが可能なので、結果的に支払う税金をおさえることにつながります。支払う保険料と受けられるメリットのバランスを考えたうえで、どの保険に加入するかを慎重に検討してみることが大切です。
おすすめ①養老保険
法人が「養老保険」に入る目的としては、従業員の退職金を準備する意味合いが強いと言えます。
しかし、養老保険は老後の生活保障といった側面ばかりではありません。
従業員に万が一のことがあった場合には死亡保険金が支給されるため、家族の生活を守ることができます。
また、満期まで何事もなく過ごせれば満期保険金を受け取ることができます。支払った保険料を差し引いた金額を退職金としての支給も可能です。
退職金として支給をすれば損金扱いができますし、満期保険金の益金と相殺をすることによって会社の財務に与える影響を可能なかぎり抑えられるでしょう。
養老保険は加入期間が長ければ長いほど解約返戻率も高くなるため、支払った保険料と同程度の解約返戻金を受け取れる場合があります。
そして、税法上は遺族が受け取った死亡保険金については「みなし相続財産」として課税対象となります。しかし、相続人1人あたり500万円の非課税枠があるので、相続対策にもなります。
さらに、養老保険に加入しておくことで「契約者貸付制度」を利用できます。解約返戻金の範囲内で借り入れを行うことができ、いざというときの資金調達方法として活用することが可能です。
担保や保証人を立てることも不要であり、約1週間程度で借り入れを行えます。経営的なリスクが生じてから借入先を探すよりも、普段から備えておくほうがメリットは大きいと言えるでしょう。
プラスの面が多い養老保険であるものの、使い方次第ではデメリットも出てきてしまうので注意が必要です。いくら業績が好調なときであっても、過大な保険料の負担は経営を圧迫させてしまう原因となってしまいます。
従業員に安心して働いてもらうための福利厚生制度であるにもかかわらず、資金繰りが悪化して経営を不安定化させてしまっても仕方がないものです。
無理をせずに支払い続けられる保険料の額に留めておくほうがいいでしょう。
また、養老保険が長く働いてくれるからこそメリットを活かせる保険なので、人材がなかなか定着しない職場では向いていません。
満期保険金を従業員の退職金にあてようとしても、加入期間が短ければ解約返戻金の割合が低いため、会社としても損をしてしまう可能性があります。
従業員の勤務実態や仕事に対する意欲などをよく見極めたうえで、加入を検討したほうが良いでしょう。
おすすめ②医療保険
従業員の福利厚生として医療保険に加入しておくことは、安心して働ける職場を形作っていく意味でメリットが大きいと言えるでしょう。
もしものときに備えて、会社が医療保障を用意してくれることで従業員の不安を軽減してあげることができます。仕事に対する意欲を引き出し、人材を定着させていけば結果的に会社の業績を伸ばしていくことにもつながります。
すぐには効果を感じられなくても、長期的な視点で経営を捉えるなら目に見えない部分の影響が大きいと言えます。
一口に医療保険と言っても、定期タイプと終身タイプのものがあるものの、法人として導入するのであれば「定期医療保険」が向いているでしょう。
定期医療保険のほうが終身保険よりも保険料が割安であり、自社に在職している間だけかけることができるからです。ただ、退職金の準備として利用するのであれば終身保険の活用を検討してみるのも良いと言えます。
定期医療保険は従業員が病気やケガに遭ってしまった場合に、入院費用・手術費用・通院費用をカバーできるため、福利厚生としての目的を果たしてくれるものです。
加入期間も5年程度の短期に設定できますし、在職中は自動更新されるようにしておけば無駄がないでしょう。医療保険は掛け捨てのものが一般的なので、全額損金として取り扱われます。
医療保険に加入するときには3つのポイントをおさえる必要があります。
まず、法人で加入する医療保険では一定の条件を満たす従業員全員を被保険者にしなければなりません。福利厚生制度は従業員が同じように利用できるものであるほうがいいでしょう。
そして、給付金の受け取りは会社にしておくほうが無難です。従業員個人を受取人としてしまうと、税務上は給与として取り扱われることになるため、所得税や社会保険料の支払いが増えてしまう可能性があります。
福利厚生の目的は従業員の仕事に対するモチベーションを高めることにあるので、社内で情報共有ができるように「福利厚生規程」を作るようにしましょう。
福利厚生規程を備えておくことで、実態として福利厚生を行っている証明にもなります。税務調査が入ったときの確かな根拠資料となり、給付金の支払いについての権利関係にまつわるトラブルを防ぐことができるでしょう。
比較が大事!選ぶ際のポイントとは?
福利厚生の一環として保険を検討するときには、多くの種類があって迷ってしまうこともあるでしょう。自社に合った保険を選ぶためのポイントをおさえて、最適な保険に加入することが大切です。
まず、特定の保険に加入をしようと思っても、きちんと複数の保険会社に見積りを取るようにしましょう。
いったん加入をしてしまうと、ほかの保険に乗り換えるのは手続きも面倒になってしまうため、最初の段階でよく検討しておくことが大切です。
保険はどれも同じように感じていても、細かな部分を見ていけば保障内容や契約期間などの違いがあります。複数の会社から見積りを取って、比較してみることを心がけましょう。
養老保険などの貯蓄タイプの保険に加入する場合には、解約返戻率と解約時期をよく確認することが大切です。特に退職金の準備のために保険に加入するときは、満期までの年数と解約返戻率をおさえておくことが大切です。
十分に検討しないまま加入をしてしまうと、いざ保険金を受け取るときに税務上の処理に困ってしまう可能性があります。
解約返戻金は税務上では益金として取り扱われるため、受け取り時の会社の利益が大きくなってしまい、税負担に苦しんでしまうおそれも出てきます。
また、退職金を支払うタイミングがズレてしまっては、逆に大幅な赤字を生み出す要因となってしまいます。保険会社によって、解約返戻金のピークが違っているので契約時によく確かめておく必要があります。
保険に加入するときには、付帯サービスについてもチェックをしておきましょう。保険会社によっては多くの加入者を募るために保険契約にさまざまなサービスをつけているのです。
付帯サービスとして代表的なものは、レジャー施設の割引や育児や介護などの無料相談といったものがあります。
医療保険であれば、セカンドオピニオンサービスなどは魅力的だと言えるでしょう。従業員のニーズに合わせて、どの保険会社の商品を選ぶのか参考にしてみることも大切です。
従業員のモチベーションにつながる福利厚生のために
従業員が安心して働ける環境を整えるのは会社経営において大切なことだと言えます。
長期的に見れば、人材の定着や労働意欲の向上などといった効果が期待できるため、業績を伸ばしていく要因となるでしょう。
福利厚生制度といってもさまざまなものがあります。
福利厚生制度には住宅手当や家賃補助、社員食堂の設置など、従業員が日々仕事をしていくなかでメリットを受けていると実感できる制度もあります。しかし、退職金制度や医療費の補助は従業員の健康と将来の暮らしを思えば欠かせないものでしょう。
退職金の仕組みをしっかりと整えておくことで、従業員は老後の生活に対する不安が減るため、安心して仕事に打ち込んでいけるでしょう。
また、医療費を会社が補助してあげる仕組みを作っておくことで、従業員の健康管理を向上させたり、万が一のときの備えを確保できたりします。
従業員だけではなく、その家族にとっても安心できる環境を作ってあげることが福利厚生を整える目的です。
ただ、退職金や医療費の補助を自社だけで行うとなると、多額の資金が必要となるでしょう。資産運用をして福利厚生の費用にあてるとしても、損失が出てしまったときに制度が維持できないといったリスクを抱えてしまうことになります。
預貯金だけでカバーしようとしても、税引き後の利益から積み立てていくのは大変だと言えるでしょう。
仮に必要な資金を積み立てられたとしても、支給をするときに大幅な赤字を計上してしまうというリスクが発生してしまいます。
経営者と従業員の双方にとって良い形は、法人保険をうまく活用するということです。法人保険を活用するメリットは、支払った保険料の全額もしくは一部を損金として計上できる点でしょう。
従業員の福利厚生を整えつつ、会社としても節税効果を期待することが可能です。
また、養老保険などは途中解約をしたとしても、解約返戻金を受け取ることができます。加入期間が長くなるほど、支払った保険料の金額に近い形で受け取れます。
さらに貯蓄タイプの保険は、会社の資金繰りが一時的に悪化してしまったときの資金調達手段ともなるのです。
契約者貸付制度を利用することで、低金利・無担保・無保証人で資金を借り入れることができます。
法人保険は従業員の福利厚生だけでなく、経営者自身にとっても役立つものです。たとえば、法人保険に加入しておくことで経営者に何か事故があった場合にも、会社に与えるダメージを減らすことができるでしょう。
中小企業の場合であれば、経営者が動けなくなってしまったときのリクスはとても大きなものがあります。
後継者が引き継ぐとしても、経営が安定するまで数年単位の期間が必要になるケースも考えられます。
そうしたリスクに備えるにはあらかじめ法人保険に加入しておき、もしものときがあっても死亡保険金や解約返戻金などで対処できれば、経営リスクを減らすことが可能です。
いずれにしても、経営者にとっても従業員にとっても望ましい福利厚生制度を作るには、自社の経営環境に合った法人保険に加入することが大切です。
福利厚生規程を定めることで、従業員のモチベーションを向上させることにもつながります。社内のニーズも汲み取りながら、無理のない保険料で必要な保障を受けられる保険を選んでみましょう。
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